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チュウセイトウダイジノコクガケイエイトジインシャカイ

中世東大寺の国衙経営と寺院社会

造営料国周防国の変遷

畠山聡 著

定価 10,800円 (本体10,000円) 在庫あり

数量:

焼き討ちにあった東大寺再興の費用を賄うために、造営料国として東大寺に寄進された周防国。
初期は大勧進重源・栄西・行勇らが経営を担い、後期には大内・毛利氏による横領・進出を受けるなど、寺院と世俗社会との密接な関わりのなかにあった同国をめぐる動きを、造営料国から寺領化を進める東大寺による国衙経営の実態と、その動向に対応していった寺院内部の組織のあり方に着目し、通史的に描き出す。
政治史・社会経済史・寺院史等、諸分野を架橋する基盤研究。

ISBN 978-4-585-22195-1 Cコード C3021
刊行年月 2017年11月 判型・製本 A5判・上製  504 頁
キーワード 中世, 室町, 日本史, 鎌倉

目次

序 章
  第一節 研究の主題と目的
  第二節 研究史
    一 東大寺史研究
    二 東大寺領研究
    三 造営料国周防国の研究
     (一)国衙・国衙領研究
     (二)知行国制研究
     (三)中世周防国研究
  第三節 構成と個別的課題

第一部 鎌倉時代初期における大勧進と周防国
 第一章 重源と栄西による再建事業と周防国の経営
  はじめに
  第一節 重源と大仏の再建
  第二節 重源による周防国の経営
  第三節 栄西と周防国の経営
  第四節 大勧進と国衙補任の地頭
  結び

 第二章 行勇による再建事業と周防国の経営
  はじめに
  第一節 行勇の大勧進補任と勧進・成功による造営
    一 行勇の大勧進補任
    二 勧進と成功による造営
  第二節 周防国の寄進と国衙興行
    一 周防国の寄進の経緯
    二 国衙興行
  第三節 周防国の経営
    一 材木の搬出
    二 国衙経営
  結び

 第三章 中世前期における東大寺による国衙支配と在庁官人
  はじめに
  第一節 玉祖社の性格
  第二節 阿弥陀寺と在庁官人
  第三節 東大寺と玉祖社との相論
  第四節 東大寺の国衙支配と在庁官人
  結び

 第四章 中世前期における東大寺による国衙領支配―与田保を中心として―
  はじめに
  第一節 保に関する先行研究
  第二節 与田保の成立と下毛野氏
    一 与田保の開発者
    二 与田保の認可者
    三 与田保の成立期
    四 与田保の領有者
  第三節 与田保の内部構造と領域性
  第四節 保務から見た与田保の支配体系
  結び


第二部 東大寺と周防国の経営
 第一章 鎌倉時代中・後期の周防国と東大寺
  はじめに
  第一節 弘安徳政と周防国
  第二節 周防国の経営における東大寺と大勧進
  第三節 周防国と鎌倉幕府
  結び

 第二章 建武新政期における東大寺と大勧進
  はじめに
  第一節 円観上人と東大寺衆徒の相論
  第二節 円観による周防国の経営
  第三節 後醍醐天皇の対東大寺政策―特に周防国の国衙経営を中心に―
  第四節 俊才上人の大勧進職就任
  結び

 第三章 南北朝・室町時代における東大寺の周防国衙経営と組織
  はじめに
  第一節 大勧進・目代
    一 中世後期の造営と周防国
    二 中世後期の大勧進職
    三 大勧進・目代と周防国の経営
  第二節 国衙候人
    一 国衙候人の職務
      (一)国衙領の所務
      (二)阿弥陀寺や重任名の管理
      (三)対大内氏交渉の窓口役
    二 国衙経営における国衙候人
    三 大内氏と国衙候人
  結び


第三部 武家勢力と造営料国周防国の崩壊
 第一章 周防国経営における東大寺と守護大内氏
  はじめに
  第一節 守護大内氏による国衙押領と東大寺による返付運動
    一 守護大内氏による国衙押領の経緯
    二 東大寺による国衙及び国衙返付運動
  第二節 東大寺による国衙領の回復交渉
  第三節 学侶方による国衙経営
  結び

 第二章 中世後期における官司領と守護大内氏
  はじめに
  第一節 壬生晴富領有以前の宇佐木保
  第二節 壬生晴富の宇佐木保領有
  第三節 大内氏の領国支配と壬生家
  結び

 第三章 毛利氏の周防国進出と東大寺
  はじめに
  第一節 毛利氏の入国と国衙・国衙領の回復交渉
  第二節 国衙土居八町の内部構造
  第三節 国衙土居八町の経営
  結び

 第四章 毛利氏による国衙土居八町の安堵について
  はじめに
  第一節 毛利氏による寺社安堵について
  第二節 東大寺と諸役負担
    一 諸天役の負担
    二 巻数の送進
    三 諸役負担と国衙土居八町安堵の関係
  第三節 国衙土居八町の安堵と毛利氏
  結び

 終 章
  第一節 論旨の総括
  第二節 研究史との関係
    一 中世の周防国研究との関係
    二 東大寺領研究との関係
    三 東大寺史研究との関係
  第三節 今後の課題

初出一覧
あとがき
索 引

編著者プロフィール

畠山聡(はたけやま・さとし)
1961年東京生まれ。
2005年國學院大学大学院文学研究科博士課程後期日本史学専攻終了。博士(歴史学)。現職は、東京都板橋区教育委員会生涯学習課文化財専門員・國學院大學兼任講師。
主要論文に「中世東大寺による兵庫関の経営とその組織」(『日本史研究』494号、2003年)、「中世後期における東大寺と東大寺郷―転害会の分析を通して」(五味文彦・菊地大樹編『中世の寺院と都市・権力』山川出版社、2007年)、「中世後期の東南院主と院家領」(『寺院史研究』14、2013年)などがある。