カンゼンバン ニンゲンノウンメイジュウイチ

完全版 人間の運命11

夫婦の絆
芹沢光治良 著
ISBN 978-4-585-29540-2 Cコード 0093
刊行年月 2013年6月 判型・製本 四六判・並製 288 頁
キーワード 近現代

定価:1,980円
(本体 1,800円) ポイント:54pt

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書籍の詳細
世界に誇る大長編・大傑作の完全版を初公開!

明治・大正・昭和の激動の世紀に、日本人はいかに苦難と苦悩の道を歩み、希望をつないできたか。時代の証言として描く近代精神史。


「これからはお前の中に生きるのだ」と言い残して死んだ父(ペール)との真の親子の恩愛の絆、その深い喪失感。実母の悲しい生涯と死。岳父と妾たちとその子供たちの複雑な家庭を守った義母の死。次郎たち夫婦の危機をもかえりみて、夫婦の絆の空白を見つめる。
2・26事件後、時代は不安をいっそう色濃くしてゆく。


*本巻「人間の運命11 夫婦の絆」は、新潮社版『人間の運命』第二部第三巻「夫婦の絆」(昭41・10初版)の著者訂正本を底本とし、やはり著者の校閲した新潮文庫版『人間の運命(五)』(昭51・4刊)を参照した。著者訂正本の見返しには、「(一九六五年九月末/訂正終り 光)」とあり、「よく書けていた」と記されている。なお、本巻末尾に見える次の付記は、削除するように指示されている。
 (次郎は翌年(昭和十三年)の四月、義母との約束を果たすかのように、A社の特派員の名義をもらって、支那の戦場へ旅立った)(勝呂奏)

 

 

プロフィール

芹沢光治良(せりざわ・こうじろう)
明治29年(1896)5月4日、沼津市我入道に生まれる。
楊原小学校から県立沼津中学校、第一高等学校を経て、東京帝国大学経済学部に入学。在学中、高等文官試験に合格し、卒業後、農商務省に入ったが、官を辞してフランスに留学。滞在中結核に冒され、スイスで療養生活を送り、帰国後書いた「ブルジョア」が『改造』に当選して作家生活に入る。
「巴里に死す」「サムライの末裔」でフランス友好国際大賞、代表作である大河小説「人間の運命」で芸術院賞を受賞。また、多年にわたるユネスコ運動の功績で勳三等瑞宝章を、さらに日仏文化交流の功労者としてフランス政府からコマンドール章を受ける。
日本ペンクラブ会長、文芸家協会理事、ノーベル賞推薦委員、日本芸術院会員などを歴任。昭和55年(1980)沼津市名誉市民となる。89歳より「神の微笑」から始まる神シリーズ8冊を執筆。
平成5年(1993)3月23日、東京都中野区東中野の自宅において逝去(享年96歳)。

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