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六条藤家歌学書の生成と伝流

梅田径 著
ISBN 978-4-585-29178-7 Cコード 3095
刊行年月 2019年2月 判型・製本 A5判・上製 464 頁
キーワード 和歌,古典,鎌倉,平安,中世,中古

定価:8,800円
(本体 8,000円) ポイント:240pt

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書籍の詳細
書くことと読むことのあいだで、どのような創造的営為がなされてきたのか―

藤原顕季を祖とし、平安後期から鎌倉期にかけて、御子左家と並び称された六条藤家。
清輔・顕昭ら、稀代の歌学者を擁したその和歌の家の学問は、どのように伝えられ、広がっていったのか。
著作の生成、他者による編集、書写者たちの改変…。行為の連続体である現存諸本におけるさまざまな現象に着目し、知の生成・流通・受容・再生産の過程で起こる諸現象を動的に捉え、文化史上に位置付ける。

 

 

目次
はじめに

第一部 動態としての諸本論
 第一章 通読する歌学書、検索する歌学書
 第二章 大東急記念文庫本『奥義抄』上巻の情報構造―歌学書の割付を中心に―
 第三章 『奥義抄』諸本の書写形態―散文的項目を中心に―
 第四章 『和歌初学抄』の書面遷移―項目配置と享受―

第二部 院政期における歌学の展開
 第一章 『和歌初学抄』の構想―修辞項目を中心に―
 第二章 『和歌初学抄』所名注記の検討―歌枕と修辞技法―   
 第三章 歌学としての誹諧歌
 第四章 藤原清輔著述の作者名表記―無名と読人しらずの使い分けを中心に―
 第五章 『和歌一字抄』の注記をめぐって―内閣文庫本を中心に―

第三部 院政期の諸文化と歌学
 第一章 藤原顕方―六条家歌人の一側面―
 第二章 『重家集』考―守覚法親王との関わりを中心に―
 第三章 『今鏡』における源有仁家の描き方―鎖連歌記事とその情報源―
 第四章 和歌の師弟関係の成立―平安末期における芸能と和歌の地位―

第四部 古典文化を検索する
 第一章 清原宣賢『詞源略注』『詞源要略』から見る顕昭『後撰集注』の逸文
 第二章 宮内庁書陵部蔵『類標』をめぐって―近世における索引の登場とその思想―

おわりに

初出一覧
あとがき
図版一覧
索 引
プロフィール

梅田径(うめだ・けい)
1984年生。早稲田大学非常勤講師。早稲田大学日本古典籍研究所招聘研究員。専門は中世和歌・歌学・近世索引。
主要論文に「中世における『源氏物語』の虚構観」(岡田貴憲・桜井宏徳・須藤圭編『ひらかれる源氏物語』勉誠出版、2017年)、「『今鏡』における源有仁家の描き方―鎖連歌記事とその情報源―」(『古代中世文学論考』第34集、新典社、2017年)、「『和歌初学抄』所名注記の検討―歌枕と修辞技法―」(『中世文学』第62号、2017年)、「『長短抄』と『竹園抄』」(『廣木一人教授退職記念論集 日本詩歌への新視点』風間書房、2017年)等。『古典籍索引叢書 宮内庁書陵部蔵『類標』』(ゆまに書房、2017年)監修。

書評・関連書等

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