「何も心配ないからね。眠りたいだけ眠りな。何も心配ないから」
中国から帰還した父のこと、病の床にある母のこと、仏の教え、自然の叡知、そして多くの友のこと……。
生命の重み、人の救い。急逝した著者が残した最後のメッセージ。
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ホスピスの闇の中にいる人は、たとえ同じ病気にかかっているとしても、ほんの少し前を歩いて背中を見せてくれる人に救われる。
病気を治癒してそんな状態から脱出した人が最高であるが、それは望むべくもないとしたら、共通の時間を生きて、死に方を見せてくれる人であろう。
それならば私にもできる可能性はある。人を救うには、自分は安全なところにいて手を伸ばしても駄目なのである。
自分も同じ場所にいくのが望ましいが、同じように病気にはなれない以上、そばにいてやることである。(本文より)
目次
Ⅰ 遊行日記
布施ということ
木喰の誓願
津波がきた
アーナンダの悲しみ
斑鳩古事の森
課外授業
物語を語る
川ガキの伝承
トマト泥棒
すぐそこの生老病死
人の救いについて
息子への最後の手紙
父の戦い
父、難民となる
種を蒔く人
広い空
母ちゃん、ごめんな
海上他界の道―ナンマドール紀行
この世とあの世の間
ずっと友だち
Ⅱ 百済、仏の道
百済の古都
仏教伝来
東鶴寺僧伽大学
Ⅲ 日本文化特使
北京の春
吉林の柳青めり
迎春花はどんな花
千年都市の夢
春風が吹いた
普通の日々
蛇が象を呑むようなもの
石油を掘るポンプ
大連散歩
水が舞う済南
顔回という者あり
チベットの美しい仙女
陳喜儒夫妻来たる
Ⅳ バリ島の休日
楽園の景観
棚田の縁起
棚田に仏が現成している
ウブドの鵞鳥
軍鶏の死
不思議なキノコの話
Ⅴ 見島牛記
牛を見に行く
牛飼い和尚
Ⅵ 知床三堂由来記
神社が欲しい
知床毘沙門堂落慶
聖徳太子殿をログハウスで建てる
観音様がやってきた