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サイゴウセイカンロンノシンソウ

西郷「征韓論」の真相

歴史家の虚構をただす

川道麟太郎 著

定価 2,376円 (本体2,200円) 在庫あり

数量:

西郷隆盛は朝鮮の征服者でもなく、平和の希求者でもなかった。彼の真意はどこにあったのか?

西郷隆盛が明治六年に自身の朝鮮遣使を主張して、遂には維新以来の明治政府が大分裂するに至ったことはよく知られている。しかし、西郷が主張した朝鮮遣使論の中身やその目的については不明ないしは不可解なことが多く、日本近代史上のひとつの謎ともされている。
一般には、西郷はそのとき自ら朝鮮遣使に立って征韓を期していたとされ、今日でもそれがほぼ通説になっている(征韓論)。多くの歴史家はそれを正当な説としてさまざまに立論しているが、その一方で、近年ではそれを否定して、西郷はそのとき自ら朝鮮遣使に立って平和的に交渉をして日朝両国の国交回復を図ろうとしていたと唱える歴史家も少なくない(交渉説)。どちらが正しいのであろうか。

ISBN 978-4-585-22089-3 Cコード C0021
刊行年月 2014年5月 判型・製本 四六判・上製  320 頁
キーワード 幕末, 日本史, 東アジア, 近代

目次

はじめに
序 章 二つの史料と対立説
(一)西郷の板垣宛書簡
(二)『岩倉公実記』の記事
(三)交渉説の登場
第一章 副島外務卿の渡清
(一)副島の上疏
(二)対清交渉
(三)副島征韓論首謀者論
第二章 西郷の朝鮮遣使発議時期
(一)六月説
(二)発議時期の推定
(三)六月説の訳
第三章 西郷書簡の解釈
(一)一連の書簡
(二)書簡の作為性
(三)我田引水の解釈
第四章 「始末書」の解釈と史料批判
(一)「始末書」
(二)対立する解釈
(三)「始末書」の提出時期等
(四)「始末書」と「建言一紙」
第五章 勝海舟の西郷征韓論者否定論
(一)勝の否定論
(二)勝の六年当時の言動
(三)否定の訳
第六章 征韓論の語義と語法
(一)勝海舟は征韓論者か
(二)方便としての征韓論
第七章 西郷の心事
(一)焦燥
(二)渡韓準備
(三)大隈の語る「西郷の心事」
(四)蘇峰の語る「西郷の心事」
結 章 虚構性の検証
(一)征韓説の虚構性
(二)交渉説の虚構性
(三)死処説

編著者プロフィール

川道麟太郎(かわみち・りんたろう)
1942年、神戸市生まれ。元関西大学工学部教授(2006年依願退職)。工学博士、建築論・建築計画学専攻。
主著に『雁行形の美学―日本建築の造形モチーフ』(彰国社、2001年)。

書評情報

・「読売新聞」(2014年6月29日)にて、本書の書評が掲載されました。(評者:前田英樹(立教大学))
・「信濃毎日新聞」(2014年7月20日)にて、本書の書評が掲載されました。