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戦国期における武田氏の領国支配の構造はいかなるものであったのか。権力基盤を構成していた家臣団及び在郷の諸階層による軍役・諸役の実態解明、当主発給文書や家臣団による文書の検討、さらには武田氏との関係を有する諸家の文書群への着目など、多面的な視角から、個別研究を総合する視点を提示する。長年にわたる史資料の博捜とその知見から武田氏研究を主導してきた著者による待望の一書。
柴辻俊六(しばつじ・しゅんろく)1941年生まれ。元日本大学大学院非常勤講師。文学博士。主な著書に『戦国大名領の研究』(名著出版、1981年)、『戦国大名武田氏領の支配構造』(名著出版、1991年)、『戦国期武田氏領の展開』(岩田書院、2001年)、『戦国遺文』武田氏編第一~六巻(共編、東京堂出版、2006年)、『武田信玄合戦録』(角川書店、2006年)、『信玄の戦略』(中央公論新社、2006年)、『戦国期武田氏領の形成』(校倉書房、2007年)、『戦国期武田氏領の地域支配』(岩田書院、2013年)、『織田政権の形成と地域支配』(戎光祥出版、2016年)などがある。
★書評★『日本歴史』(2020年9月号)に書評が掲載されました。 →評者:小佐野浅子(筑波大学附属駒場中・高等学校教諭)