ソウセキブンタイミホンチョウ

漱石文体見本帳

北川扶生子 著
ISBN 978-4-585-29189-3 Cコード 0095
刊行年月 2020年1月 判型・製本 四六判・並製 280 頁
キーワード 日本語,明治,近代

定価:3,080円
(本体 2,800円) ポイント:84pt

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書籍の詳細
明治の日本語はこんなに豊かだった!『こころ』しか知らないあなたも、漱石好きなあなたも、漱石作品がもっと楽しくなる!

人間の内面心理を巧みに描いた作家、夏目漱石。
しかし、漱石と同じ時代を生きた読者たちは、多彩な表現をあやつる「文章家」として彼を愛していた。
日本語の混乱期を漱石はどう泳いだのか?
漱石の小説文体を10に分類。具体的な文例を味わいながら、その効果と背景をわかりやすく紹介。


掲載作品:『こころ』、『吾輩は猫である』、『虞美人草』、『それから』、『門』、『文学論』、『文学評論』、『道草』ほか多数


漱石が駆使した文体の効果を章ごとに解明!!
漢文調(「ねじふせる」等)
美文調(「ただよう」)
滑稽文・写生文調(「ボケる」)
翻訳文調(「訳す」)
描写(「歩く」)
視点(「さらす」)
隠喩(「とどめをさす」)

 

 

目次
序章 漱石文体論概説

ねじふせる
誇張する
こだわる
ただよう
ボケる
歩く
とどめをさす
訳す
さらす
ほどく

終章
あとがき
図版出典一覧
索引
プロフィール

北川扶生子(きたがわ・ふきこ)
神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了(文学博士)。神戸大学助手、ロンドン大学客員研究員、鳥取大学准教授を経て、現在、天理大学文学部教授。専門は日本近代文学。
主な著書に『漱石の文法』(水声社、2012年)、『コレクションモダン都市文化 第53巻 結核』(ゆまに書房、2009年)、論文に「ジャンルの記憶―漱石における〈文〉の転位」(『日本近代文学』98号、2018年)、「〈文〉から〈小説〉へ―漱石作品における漢語・漢文脈と読者」、(山口直孝編『漢文脈の漱石』翰林書房、2018年)、「新聞小説家・夏目漱石の誤算」(『ビブリア』149号、2018年)、「戦死者遺族からみる『こゝろ』―軍人未亡人の家」(『日本文学』64巻12号、2015年)などがある。

書評・関連書等

★書評・紹介★
「読売新聞」(2020年4月19日・朝刊 読書欄)に書評が掲載されました。
 →評者:飯間浩明(国語辞書編纂者)
「昭和文学研究」(第82号、2021年3月)「新刊紹介」欄にて紹介されました。
 →紹介者:宮内淳子氏

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