アジア遊学323
シリョウカラヨムミステリー

資料から読むミステリー

舞台裏から作品を照らす
石川巧 編
ISBN 978-4-585-32569-7 Cコード 1395
刊行年月 2026年8月 判型・製本 A5判・並製 256 頁
キーワード 評論,アーカイブズ,出版,昭和,大正,近現代,近代

定価:3,300円
(本体 3,000円) ポイント:90pt

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書籍の詳細
〈舞台裏〉からミステリーを照射する

ミステリー作家たちが残した日記・書簡・メモ・草稿・構想ノートなどの自筆資料、作品の執筆に用いた文献。これらの諸資料を読み解き、文学研究の方法を駆使してミステリーの生成過程を追うこと、敢えて作者が仕かけた思索の沼に嵌りながら新たな謎を作りだしていくこと、――それは創作の舞台裏から作品を照らすことで、さらなる迷宮世界を構築することでもある。

その作品のアイディアはどこからきているのか。
より巧妙な仕かけに見せるために、作者たちはどのような工夫を凝らしているのか。
ミステリーにおけるオリジナリティはどのように発揮されているのか。

小酒井不木、岩田準一、江戸川乱歩、中島河太郎、小栗虫太郎、夢野久作、山田風太郎、久生十蘭、横溝正史、夏樹静子などのミステリー作家研究のほか、『あしたのジョー』をミステリーとして読む論考、現代の「本格ミステリの作り方」を解き明かす論考も収録し、資料からミステリーを読む面白さと可能性を探る。

 

 

目次
序論 舞台裏からの逆照射 石川巧
漂う浮木——小酒井不木における探偵小説観の変遷 松田祥平
「岩田準一日記」「野村久重手記」にみる、江戸川乱歩と地方文化コミュニティ 小松史生子
江戸川乱歩の同性愛研究について——興津清見寺膏薬と岩田準一 丹羽みさと
中島河太郎と書誌目録——講演「私と書誌目録」より 鈴木優作
「二銭銅貨」における資本と生存競争——雑誌『工人』編輯前後の江戸川乱歩 石川巧
生活の設備から物語の装置へ——江戸川乱歩邸防空壕資料と小説「防空壕」 杉本佳奈
小栗虫太郎「会議派殿下」論——成蹊大資料で読む戦時の模索 浜田雄介
夢野久作「ドグラ・マグラ」成稿法 大鷹涼子
山田風太郎「狂風圖」転変——創作メモ「小説腹案集」をめぐって 谷口基
久生十蘭『だいこん』論——メリーランド大学プランゲ文庫資料を通して 阿部真也
「あしたのジョー」の中の「ノートルダムのせむし男」——白木葉子はエスメラルダか 山田夏樹
「怪人」から「惨劇」への跳躍——本格探偵小説としての横溝正史『迷路荘の惨劇』 山口直孝
対話する文献資料たち——夏樹静子『光る崖』の舞台裏 大原祐治
現代本格ミステリの作り方 押野武志
プロフィール

石川巧(いしかわ・たくみ)
立教大学教授。専門は日本近代文学、出版文化史。主な著書に『幻の雑誌が語る戦争――『月刊毎日』『国際女性』『新生活』『想苑』』(青土社、2017年)、『読む戯曲(レーゼドラマ)の読み方――久保田万太郎の台詞・ト書き・間』(慶應義塾大学出版会、2022年)、『群衆論――近代文学が描く〈群れ〉と〈うごめき〉』(琥珀書房、2024年)などがある。

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