ヒガシアジアセカイトチュウゴクブンカ

東アジア世界と中国文化

文学・思想にみる伝播と再創
河野貴美子・張哲俊 編
ISBN 978-4-585-29024-7 Cコード 3090
刊行年月 2011年12月 判型・製本 A5判・上製 368 頁
キーワード 漢文,中国,東アジア

定価:10,780円
(本体 9,800円) ポイント:294pt

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書籍の詳細
中国文化は東アジア世界においてどのように享受・継承され、またそこからいかなる文学・思想を新たに生み出したのか―

通時的かつ多角的な観点から中国文化の伝播と再創の諸相を論究、漢字・漢文文化圏の相互影響下に形成された東アジアの学術文化史を再構築することで、世界史上における東アジア文化の特質を捉えなおす。

 

 

目次
序 言  河野貴美子

陶淵明と藤原宇合―隠者による隠逸詩の創作―  土佐朋子
「遷都平城詔」と「隋高祖建都詔」との類似を最初に指摘したのは誰か―近世の『続日本紀』研究一斑―  高松寿夫
本地垂迹説における中国経典の影響―『清浄法行経』の受容をめぐって―  鈴木英之
神として祀られる白居易―平安朝文人貴族の精神的基盤―  吉原浩人
唐土、高麗と大和―『源氏物語』の異国意識、自国意識と美意識―  丁莉
『源氏物語』の「ひとのみかど」と「ひとのくに」―その使い分けを中心に―  金孝淑
藤原敦光『三教勘注抄』の方法―音義注を中心に―  河野貴美子
中世日本文学における『史記』享受の実際に関する一考察―軍記物語と謡曲におけるその変容―  マイケル・ワトソン
謡曲「班女」における「扇」と謡曲「砧」における「砧」  丁曼
絵双六起源の論争と中国の彩選  張哲俊
夢の中へ―秋成作品と『列子』―  ローレンス・マルソー
英国詩人ブレイクを「タオイスト」と呼んだウェイリー  緑川真知子
下村湖人と『論語物語』―『論語』を巡る日本の近代文学創作―  劉萍
和歌・俳句という文化の越境―「民族化」・「自由化」・「新定型化」の翻訳方略をめぐって―  雋雪艶

あとがき  張哲俊
執筆者一覧
プロフィール

河野貴美子(こうの・きみこ)
早稲田大学文学学術院准教授。専門は日中古典学。
著書に『日本霊異記と中国の伝承』(勉誠社、1996)、論文に「古代日本における『周易』の受容」(『国文学研究』161、2010)、「北京大学図書館蔵余嘉錫校『弘決外典鈔』について」(『汲古』58、2010)などがある。

張哲俊(チョウ・テッシュン)
北京師範大学教授。北京大学東方文学研究センター客員教授。専門は東アジア古典比較文学。
著書に『中日古典悲劇的形式―三個母題与嬗変的研究』(上海古籍出版社、2002)、『東亜比較文学導論』(北京大學出版社、2004)、『中国古代文学中的日本形象研究』(北京大學出版社、2004)、『中国題材的日本謡曲』(寧夏人民出版社、2005)などがある。

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