ストーリーからキャラクターへ。テクストの読み方の大きな変化とは?
1980年代から90年代にかけて、中国をはじめアジアの都市を席巻したのは日本のアニメやマンガ、ゲームだった。
世界的に流行した「機器猫(ドラえもん)」「七龍珠(ドラゴンボール)」らのマンガ・アニメを知らないアジアの若者はほとんどいない。特に10代の若者の興味は、従来の純文学や大衆文学から、ライトノベルなどの新しいジャンルの作品に完全に移行しようとしている。だとすれば「若者の文学離れ」とは何なのだろうか。東アジアの諸都市で起こっている現象は、日本と共通しているのだろうか。
北京、上海、香港、台北、シンガポールでフィールド調査し、東アジアにおけるサブカルチャー受容の現在を報告する。