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伝統画壇は、辛亥革命の新時代へどう対応していったか。日本美術界との協調的な関係はどう変化したか。また魯迅が提唱した木刻運動やシュールレアリスムから出発した前衛絵画の動向など、新興藝術はどう発展したか。加えて民間美術や商業美術への視野の拡大と東アジアへの地域的広がりをも含めて考察する。アジア遊学146号「民国期美術へのまなざし」の続編。
瀧本弘之(たきもと・ひろゆき)著述家、中国版画研究家。美術一般から特に東西を問わず古版画・近現代版画に関心をもつ。編著書に『蘇州版画』(駸々堂、1992年)、『中国抗日戦争時期新興版画史の研究』(研文出版、2007年)、『民国期美術へのまなざし』(勉誠出版、2011年)、『中国古典文学挿画集成』[一~八](遊子館、1999~―2012年)など。戦暁梅(せん・ぎょうばい)東京工業大学准教授。比較文化・日中近代美術史専攻。日中文人画の近代における変貌や日本人美術家の「満洲」体験など、近代日中美術の形成、変遷における「非西洋的」要素の究明を主な研究課題にしている。著書に『鉄斎の陽明学』(勉誠出版、2004年)、論文に「富岡鉄斎―賛文に潜むもう一つの藝術観」(『日本研究』第二五集、2002年)、「鹿間時夫と「満洲」における民芸蒐集」(稲賀繁美編『伝統工藝再考 京のうちそと―過去発掘・現状分析・将来展望』(思文閣出版、2007年)などがある。
・「月刊 書道界」(2014年3月号)にて、本書の紹介文が掲載されました。・「書道美術新聞」第1027号(2014年4月1日)にて、本書の紹介文が掲載されました。