アジア遊学168
キンダイチュウゴクビジュツノタイドウ

近代中国美術の胎動

瀧本弘之・戦暁梅 編
ISBN 978-4-585-22634-5 Cコード 1370
刊行年月 2013年11月 判型・製本 A5判・並製 248 頁
キーワード 美術,文化史,中国,東アジア

定価:2,640円
(本体 2,400円) ポイント:72pt

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書籍の詳細
中国の近代美術はどのように展開したのか?
「伝統」「新興」「国際化」の三つの視座から中華民国期の美術家・藝術運動を解明する

伝統画壇は、辛亥革命の新時代へどう対応していったか。日本美術界との協調的な関係はどう変化したか。また魯迅が提唱した木刻運動やシュールレアリスムから出発した前衛絵画の動向など、新興藝術はどう発展したか。加えて民間美術や商業美術への視野の拡大と東アジアへの地域的広がりをも含めて考察する。
アジア遊学146号「民国期美術へのまなざし」の続編。

 

 

目次
序 論 瀧本弘之

①伝統絵画の革新
北京画壇の周辺 戦暁梅
〈コラム〉中国初の国家博物館―古物陳列所 戦暁梅
呉昌碩が日本にもたらしたもの 松村茂樹
〈コラム〉碑学の発展と金石書画の興起 松村茂樹
呉友如―清末から民国へ 三山陵
〈コラム〉カタイ幻想を西洋に伝達した「外銷画」 瀧本弘之
〈コラム〉土山湾画館 東家友子
〈コラム〉周湘―未解明の早期美術教育家 東家友子
民国期の伝統版画に就いて 瀧本弘之
〈コラム〉月份牌 三山陵

②新興藝術の動向
前衛絵画の「代理戦争」 呉孟晋
〈コラム〉決瀾社の画家たち 呉孟晋
魯迅とドイツ版画 東家友子
〈コラム〉魯迅と美術 奈良和夫
〈コラム〉木刻青年たち 瀧本弘之

③国際化と交流の流れ
斎藤佳三と林風眠 吉田千鶴子
陳抱一と日本 劉建輝
〈コラム〉競い合う徐悲鴻と劉海粟 瀧本弘之
傅抱石と日本 前田環
〈コラム〉民国期全国美術展の開催 瀧本弘之
プロフィール

瀧本弘之(たきもと・ひろゆき)
著述家、中国版画研究家。美術一般から特に東西を問わず古版画・近現代版画に関心をもつ。
編著書に『蘇州版画』(駸々堂、1992年)、『中国抗日戦争時期新興版画史の研究』(研文出版、2007年)、『民国期美術へのまなざし』(勉誠出版、2011年)、『中国古典文学挿画集成』[一~八](遊子館、1999~―2012年)など。

戦暁梅(せん・ぎょうばい)
東京工業大学准教授。比較文化・日中近代美術史専攻。日中文人画の近代における変貌や日本人美術家の「満洲」体験など、近代日中美術の形成、変遷における「非西洋的」要素の究明を主な研究課題にしている。
著書に『鉄斎の陽明学』(勉誠出版、2004年)、論文に「富岡鉄斎―賛文に潜むもう一つの藝術観」(『日本研究』第二五集、2002年)、「鹿間時夫と「満洲」における民芸蒐集」(稲賀繁美編『伝統工藝再考 京のうちそと―過去発掘・現状分析・将来展望』(思文閣出版、2007年)などがある。

書評・関連書等

・「月刊 書道界」(2014年3月号)にて、本書の紹介文が掲載されました。
・「書道美術新聞」第1027号(2014年4月1日)にて、本書の紹介文が掲載されました。

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