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朝鮮半島と日本の間に位置する国境の島、対馬。その地は古来より人と物が盛んに往来し、多様な文化交流が行われる場として重要な役割を果たした。恒居倭人による朝鮮との交流、島主・宗氏の外交・貿易、朝鮮半島からの経典請来、伝来の高麗仏や貿易陶磁などに焦点をあて、中世に朝鮮と日本の間を活発に往来した対馬の人々の活動や文物の往来、朝鮮との文化交流の諸相を文献史料のほか遺跡・出土文物から多角的に探る。
佐伯弘次(さえき・こうじ) 九州大学大学院人文科学研究院教授。専門は日本中世史。主な著書に『街道の日本史49 壱岐・対馬と松浦半島』(編著、吉川弘文館、2006年)、『対馬と海峡の中世史』(山川出版社、2008年)、『中世都市博多を掘る』(共編、海鳥社、2008年)などがある。
***◆訂正表は以下からダウンロードできます。『中世の対馬』訂正表