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薩摩藩第八代藩主、島津重豪(1745~1833)。婚姻政策により将軍家外戚の地位を得、また、藩の開化政策を積極的に推進し、内外に大きな影響を及ぼしたその治世の背景には、基盤としての学問・文化があった。藩内外との交流や重豪の文化政策を多角的に捉えることで、地域史を越え、日本そしてアジア・西欧を結ぶ歴史像を描き出す。
鈴木彰(すずき・あきら)立教大学文学部教授。専門は日本中世文学。主な著書・論文に『平家物語の展開と中世社会』(汲古書院、2006年)、「島津斉興と源氏重代の太刀「鬚切」・鎌倉鶴岡相承院―源頼朝を媒とした関係」(『軍記と語り物』46、2010年)、『いくさと物語の中世』(共編著、汲古書院、2015年)などがある。林匡(はやし・ただす)鹿児島県歴史資料センター黎明館学芸課長。専門は近世史(薩摩藩政史、文書管理史、系譜・由緒論)。主な論文に「島津家と近衛家」(芳即正編『天璋院篤姫のすべて』(新人物往来社、2007年)、「薩摩藩の藩政文書管理と筆者」(国文学研究資料館編『幕藩政アーカイブズの総合的研究』第十五章、思文閣、2015年)などがある。