センゴクダイミョウノカイガイコウエキ

戦国大名の海外交易

鹿毛敏夫 著
ISBN 978-4-585-22229-3 Cコード 3020
刊行年月 2019年4月 判型・製本 A5判・上製 360 頁
キーワード 交流史,日本史,戦国時代,近世

定価:9,350円
(本体 8,500円) ポイント:255pt

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書籍の詳細
大航海時代の海へ漕ぎだした西国の群雄たち

15・16世紀に九州・西日本に領国を所有した肥後相良氏、周防大内氏、豊後大友氏。彼ら戦国大名は、自ら経営する船を中国や東南アジア諸国まで派遣し、ダイナミックな交易活動を展開した。
その交易の一翼を担った海民や水軍、貿易商人の活動、最大の貿易品硫黄の輸出の実態に焦点を当て、大名領国の「海洋性」と「経済力」を明らかにする。
さらに彼らの活動が中国・ヨーロッパにもたらしたインパクトと認識のずれを考察する。

 

 

目次
序 論―「海」からの戦国大名論―


第一部 海と船―大名領国の海洋性―
第一章 遣明船と相良・大内・大友氏
はじめに
一 西国の大名・商人と船
二 西国大名の対明交易
おわりに

第二章 中世港町佐賀関と海部の海民文化
はじめに
一 海民・港町と大名権力
二 海部海民の生活文化
おわりに

第三章 豊後水軍若林家文書の世界
はじめに
一 国立歴史民俗博物館蔵「豊後若林家文書」
二 合澤康就氏蔵「若林文書」と伊東東氏稿本「若林文書」
おわりに


第二部 貿易と豪商―西国社会の経済力―
第一章 戦国大名の海洋活動と東南アジア交易
はじめに
一 船による能動的海洋活動の実態
二 九州大名の東南アジア交易
おわりに

第二章 一六世紀九州における豪商の成長と貿易商人化
はじめに
一 近世編纂物のなかの中世九州の豪商像
二 豪商の政商化と戦国大名・豊臣政権
三 豪商の物流収益と年貢米運用
四 豪商による衡量制基準の創出
五 商圏の拡大と貿易商人化
おわりに

第三章 硫黄の世紀
はじめに
一 日本史のなかの硫黄
二 九州産硫黄の大規模調達
三 硫黄産地の社会構造
四 「サルファーラッシュ」の遺跡
おわりに


第三部 倭寇とキリスト教―相互認識のねじれ―
第一章 『抗倭図巻』『倭寇図巻』と大内義長・大友義鎮
はじめに
一 日本「弘治」年旗の倭寇船の派遣者
二 戦国大名の水軍と倭寇
おわりに

第二章 ドイツ・ポルトガルに現存する戦国大名絵画史料
はじめに
一 コインブラ・新カテドラル(ポルトガル)の戦国大名絵画史料
二 リスボン・サンロケ教会(ポルトガル)の戦国大名絵画史料
三 ポンメルスフェルデン・ヴァイセンシュタイン城(ドイツ)の戦国大名絵画史料
おわりに


結 論―一六世紀の時間軸・空間軸における戦国大名の評価―


図版一覧
あとがき
索 引(人名・事項・研究者名)
著者プロフィ―ル
プロフィール

鹿毛敏夫(かげ・としお)
1963年生まれ。名古屋学院大学教授。博士(文学)。日本中世史専攻。
著書に、『戦国大名の外交と都市・流通』(思文閣出版、2006年)、『アジアン戦国大名大友氏の研究』(吉川弘文館、2011年)、『大航海時代のアジアと大友宗麟』(海鳥社、2013年)、『アジアのなかの戦国大名―西国の群雄と経営戦略―』(吉川弘文館、2015年)、編著に、『戦国大名大友氏と豊後府内』(高志書院、2008年)、『大内と大友―中世西日本の二大大名―』(勉誠出版、2013年)、『描かれたザビエルと戦国日本―西欧画家のアジア認識―』(勉誠出版、2017年)、『戦国大名の土木事業―中世日本の「インフラ」整備―』(戎光祥出版、2018年)、『戦国大名大友氏の館と権力』(共編、吉川弘文館、2018年)などがある。

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