アジア遊学267
チュウゴクノゴラクトジェンダー

中国の娯楽とジェンダー

女が変える/女が変わる
中国ジェンダー研究会 編
ISBN 978-4-585-32513-0 Cコード 1330
刊行年月 2022年3月 判型・製本 A5判・並製 240 頁
キーワード ジェンダー,社会学,民俗学,中国

定価:3,080円
(本体 2,800円) ポイント:84pt

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書籍の詳細
男装から、少女レビュー、グラフ誌まで

20世紀前半、上海を中心に多彩な娯楽が花開く。この地で女性が舞台やスクリーンに登場し、大衆を魅了する「女性による娯楽」が隆盛した。それは次第に日本や世界へと伝播していく。
女性たちはどのように娯楽を変え、また女性たち自身は娯楽を通してどう変わったのか。
映画、ラジオ、有線放送、新聞・雑誌、演劇、ダンス、スポーツ、旅行など様々な娯楽のフィルターを通してその諸相を明らかにする。
ジェンダー論、女性史をはじめ、文学、歴史学、比較文化史、映画史、舞踏史、演劇学、音楽学など多角的視角から、複数言語史料を用いて娯楽を掘り起こし、中国研究ひいては従来の大衆娯楽研究や盛り場研究の再構築をめざす意欲的な一冊。

 

 

目次
はじめに―中国の娯楽とジェンダーへの招待 大濱慶子

Ⅰ 発信・享受する娯楽
男装するモダンガール―映画『化身姑娘』シリーズと女性観客 菅原慶乃
女性冒険家とラジオ放送―上海フランス租界のクロード・リヴィエール 井口淳子
上海租界のフランス語新聞が報じた中国映画とスターたち 趙怡
『今代婦女』―中国初の女性向けグラフ誌 江上幸子
つながる女性たち―戦時期『上海婦女』を中心に 須藤瑞代
東北農村の「小喇叭」―有線放送と私的空間の集団化 横山政子

Ⅱ 演じる娯楽  
上海の少女レビュー・ビジネスの隆盛と衰退―〈見られる〉性(ルビ:ジェンダー)と身体表現 星野幸代
上海の白系ロシア人詩人・ダンサー、ラリーサ・アンデルセンの半生 須佐多恵
姉妹の越劇―姚水娟・袁雪芬・尹桂芳の時代 中山文
晋劇史上初の「女老生」―丁果仙の形象とその影響 陳鳳

Ⅲ 体験する娯楽
近代中国における女子スポーツの娯楽化 游鑑明(天神裕子訳)
女子学生の団体旅行―占領下北京における日本見学旅行記を中心として 杉本史子
戦後再生される社交ダンス―労働者の娯楽へ、〈平等〉の身体化の日中比較 大濱慶子
中国農村におけるキリスト教とジェンダー―「娯楽」と規制のあいだで 石川照子
プロフィール

中国ジェンダー研究会
2016年より主に中国をフィールドとし、ジェンダー研究に関心を持つ大学教員、研究者が集まり関西を中心に活動を行う研究会。2018年から「中国の娯楽とジェンダー」のテーマで共同研究を進め、研究例会の他に国内外の専門家を招いた講演会やワークショップを開催。現在、中国女性学、ジェンダー研究をはじめ、女性史、文学、歴史学、社会学、比較文化史、比較教育学、演劇学、音楽学、映画史、舞踏史、フランス語、ロシア語などを専門とする研究者が参加し、さまざまな視角から従来にはない新しい研究の開拓に取り組んでいる。

書評・関連書等

★書評・紹介★
「国際貿易」(2022年4月15日・4面)にて紹介されました。
 →記事:亜娥歩氏
「日中友好新聞」(2022年6月15日、8面)にて紹介されました。
 →評者:前山加奈子氏
「日本ジェンダー研究」第25号(2022年11月5日発行)に書評が掲載されました。
 →評者:佐々木正徳氏(立教大学外国語教育研究センター教授)
「中国女性史研究」第32号(2023年2月発行)に書評が掲載されました。
 →評者:邵迎建氏
「現代中国研究」第50号(2023年3月18日)に書評が掲載されました。
 →評者:岩間一弘氏(慶應義塾大学)
「中国研究月報」vol.77 No.7(2023年7月号、2023年7月25日)に書評が掲載されました。
 →評者:神谷まり子氏

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