アジア遊学312
ニホンシュヲヨミトク

日本酒を読み解く

歴史・文化・技術
畑 有紀・芳澤 元(編)
ISBN 978-4-585-32558-1 Cコード 1321
刊行年月 2025年12月 判型・製本 A5判・並製 256 頁
キーワード 文化史,民俗学,宗教,思想,世界史,日本史

定価:3,300円
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書籍の詳細
「日本の酒の文化」を問う

古来、人々の生活に根付いてきた「日本酒」。
日本酒は、神道や仏教をはじめとする信仰とどのように関わってきたのか。
物語や小説といった文学ではどう描かれてきたのか。
酒税制度の変遷や酒造業、また、杜氏集団や酒蔵で働く人々の組織は地域経済・社会でどのような役割を果たしてきたのか。
さらには、酒をめぐる言葉や表現はどのような変遷をとげてきたのか。
歴史学、文学、経済学、経営学など人文社会科学領域の諸分野からアプローチし、多層的な広がりをみせる日本酒の文化の在り方を体系的に捉える。

 

 

目次
「日本の酒の文化」を問う 畑有紀

第1部 酒の歴史的・文化的受容
『源氏物語』の酒―酔いのまぎれと「もののまぎれ」 石井公成
宮中儀礼における酒と音楽―『古今著聞集』『平家物語』『うつほ物語』にみる酒宴と歌謡 猪瀬千尋
室町社会が導いた日本酒イノベーション 松永和浩  室町・戦国期の京都における「田舎酒」の入手方法と価値 酒匂由紀子 中世北陸・越後の酒造―白山系地域寺社の展開と醸造 芳澤 元 黄表紙に見る酒の知識とイメージ―十返舎一九『福徳三年酒』を例として 畑有紀

第2部 酒の技術革新と近代化
近世越後における町方酒屋と在方酒屋―村上城下町とその周辺 原直史
幕末期上方酒造業経営と宮水 大浦和也
明治・大正期以降の酒造労働と技術普及 堀圭介
日本酒・焼酎の近代化と海外技術文化の受容 佐藤淳

第3部 酒の地域資源化と国際展開
新潟清酒における「淡麗辛口」の制度化と地域アイデンティティの形成―地域記号の誕生とその揺らぎを越えて 岸保行
「古代酒」を手がかりにした文化財の普及啓発活動 庄田慎矢
日本酒とラグジュアリー 石塚千賀子
フランスにおける日本酒文化の軌跡探究 川本美希
日本酒の評価・鑑賞の言葉 福島宙輝

〝日本酒史学〞の愉悦―あとがきにかえて 芳澤元
プロフィール

畑 有紀(はた・ゆき)
名城大学外国語学部准教授。専門は日本文化史、日本文学。主な著書・論文にSiveltimestä moniväripainoon:Japanilaisen kirjan kuvituksen historiaa ja kokoelmia Suomessa, (共編著、2020年)、「黄表紙に見る酒の擬人化―飲食物の文芸表現における酒の位置付け」(『酒史研究』37、2022年)、「食材を浸漬して造る薬酒・料理酒のベースをめぐる検討―近世の菊酒を例として」(共著、『食文化研究』20、2024年)などがある。

芳澤 元(よしざわ・はじめ)
明星大学人文学部日本文化学科准教授。専門は日本中世史、中世文化史、中世宗教史。主な著書に『日本中世社会と禅林文芸』(吉川弘文館、2017年)、『足利将軍と中世仏教』(相国寺強化活動委員会、2019年)、『室町文化の座標軸』(編著、勉誠社、2021年)、「足利義満と相国寺」(書物学第28巻『相国寺―寺宝が伝える歴史と信仰』勉誠社、2025年)などがある。

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