アジア遊学318
ニッチュウコテンブンガクノオウカントタイワ

日中古典文芸の往還と対話

李銘敬・小峯和明 編
ISBN 978-4-585-32564-2 Cコード 1390
刊行年月 2026年5月 判型・製本 A5判・並製 344 頁
キーワード 文化史,比較文学,古典,中国,東アジア

定価:3,520円
(本体 3,200円) ポイント:96pt

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書籍の詳細

漢字漢文文化圏に属する日本古典文芸は、中国文化の影響を深く受けており、その形成と発展の過程において、模倣と被模倣、引用と被引用、そして翻訳や借用といった源と流の密接な関係が長く続いてきた。
それらの関係性を考えるためには、単なる出典関係を指摘するだけではなく、その基礎的研究を踏まえ、それぞれの文化的内実を掘り下げ、異文化交流における受容のメカニズムや特徴を明らかにする必要がある。
多元的な視点から、幅広い分野の作品の源流を丁寧に考証する、意欲的な一冊。

 

 

目次
[序文]溯流徂源――日本古典文芸研究への新たな試み 李銘敬

Ⅰ 古代篇―古典文芸の形成と展開
散佚説話からみた『冥報記』説話の生成と内容的特徴 李銘敬
成尋『参天台五台山記』を読む―異文化交流文学の一齣 小峯和明
【コラム】『日本霊異記』中巻第三三縁における飛天夜叉説話の受容――『朝野僉載』『酉陽雑俎』『河東記』との比較を通じて 崔鵬偉
『今昔物語集』震旦部巻九の羊転生譚――その特徴と位置付けについて 趙倩倩
漢訳仏典と漢籍の文体差による訓読法の異同――「不可~」を例として 李競一
Ⅱ 中世篇―古典文芸の往還と転位
『蒙求和歌』の巻頭「漢祖龍顔」の生成について 胡俊
藤原定家と『答蘇武書』――『明月記』を中心に 劉春柳
『盂蘭盆経』注釈書と無住の説話世界 王薈媛
『元亨釈書』「賛論」における体裁内容と仏教史観 胡照汀
元明期中日交流と偽史言説としての「達磨渡日説」 司志武
受容の詩学――万里集九『帳中香』における日本的要素をめぐって 張麗
唐代の俗講を視座に見る『平家物語』の説話性 陸晩霞
環境文学としての宇宙樹・「円生樹」をめぐって 高陽
異文化から見る日本の天地開闢神話——モンタヌス『日本誌』を中心に 呂雅瓊
影印本『明刻釈氏源流下巻』をめぐって 河野貴美子

Ⅲ 近世・近代篇―古典文芸の環流と再創造
スペンサー本『張良』絵巻における物語化の方法 向偉
楊貴妃と鳥――古浄瑠璃『楊貴妃物語』までの文学史小考 宋春暁
『伽婢子』の『剪灯余話』翻案――『梅花屏風』を中心として 蒋雲斗
草子類にみえる「南柯の夢」の受容と変容 虞雪健
『本朝桜陰比事』における物語の再創造――「妻に泣する梢の鶯」の典拠と改変をめぐって 鄭一鳴
都賀庭鐘の小説と本草学 王順鑫
諺の漢訳――近世日本漢文笑話を中心に 粟野友絵
越境する人面瘡――東アジアにおける医学知識の伝播 伊丹
近世読本における李漁戯曲の受容の相違について――馬琴と雅望を中心に 任清梅
『近世説美少年録』の白話語彙についての考察 鄒文君
画家の見た大陸――橋本関雪「南方の構想」を手がかりに 劉妍

編集後記 蒋雲斗
編集後記 粟野友絵
「あとがき」に代えて 善き縁に恵まれて――我が日本留学・研究滞在時に知遇を得た師友記 李銘敬
銘敬さんに贈る・桜と桃の樹の下で――あとがきのあとがき 小峯和明
プロフィール

李銘敬(り・めいけい)
中国人民大学教授。早稲田大学大学院博士課程修了、博士(文学)。専門は中日仏教説話文学専攻。主な著書・論文に『日本仏教説話集の源流』研究篇(勉誠出版、二〇〇七年)、『日本仏教説話集の源流』資料篇(共著、勉誠出版、二〇〇七年)、『日本文学のなかの〈中国〉』(共著、勉誠出版、二〇一六年)、『ひと・もの・知の往来―シルクロードの文化学』(勉誠出版、二〇一七年)、『玄奘三藏―新たなる玄奘像をもとめて』(共著、勉誠出版、二〇二一)、論文「『日本霊異記』の文体をめぐって」(瀬間正之編『古代文学と隣接諸学第十巻「記紀」の可能性』、竹林舎、二〇一八年)、「常謹撰『地蔵菩薩應験記』研究序説」(河野貴美子・李銘敬編集『日本文学研究ジャーナル』第二九号「佛教と説話」特集、古典ライブラリー、二〇二四年)などがある。

小峯和明(こみね・かずあき)
立教大学名誉教授、元・中国人民大学高端外国専家。専門は日本古典文学、東アジア比較説話。主な著書に『説話の森』(岩波現代文庫、二〇〇一年)、『中世日本の予言書〈未来記〉を読む』(岩波新書、二〇〇七年)、『中世法会文芸論』(笠間書院、二〇〇九年)、『東アジアの仏伝文学』(勉誠出版、二〇一七年)、『日本と東アジアの〈環境文学〉』(勉誠社、二〇二三年)『世界は説話にみちている―東アジア説話文学論』(岩波書店、二〇二四年)他などがある。

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