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奈良時代から平安時代中期に撰述された仏典注釈や論書・説話集などの文献資料。 もともとはインドの言語(梵字・悉曇)で記されたこれらの資料はどのように漢語や和語に翻訳され、どのように、日本文化に受容されていったのか。 『万葉集』『日本霊異記』はもとより、記紀・神話・平安期の漢詩文や女流文学、近代の哲学者・和辻哲郎まで幅広い視点から、仏典注釈から発信された知識が日本文学・思想・文化へ与えた影響を解明する。
冨樫 進(とがし・すすむ) 東北福祉大学准教授。専門は日本古代思想史。主な著書・論文に『奈良仏教と古代社会――鑑真門流を中心に』(東北大学出版会、2012年)、「〈現前〉する観音菩薩――『日本霊異記』の観音霊験譚をめぐって」(『佛教文学』四七、2022年)、「最澄の玄奘理解――天竺・那爛陀寺を舞台とする僧伝的諸言説をめぐって」(齋藤智寛編『続高僧伝とアジアの仏教文化』法藏館、2025年)などがある。