近世中期堂上における政治的・文化的営みを考える上での基礎資料
近衞家二十一代当主、豫楽院・近衞家凞。
幼少より好学であり、漢詩・和歌・書道・絵画・香道・茶道に有職故実等々、博学達識にして多芸多能の人として知られ、その才能・審美眼により、近衛家伝来の陽明文庫の基盤を築いた人物である。
近衞家凞はどのような人的ネットワークの基に、どのように学問・芸道を修し、いかなる政治的・文化的営みを為したのか。
陽明文庫所蔵の古記録・典籍・書画等や関係資料を博捜し、王朝文化を体現した近衞家凞の足跡を年譜形式で再現する。