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「品詞のハキダメ」「落ちこぼれ」などと表現され、品詞分類においてネガティブなものとして位置づけられてきた副詞。しかし、本当に副詞は分類も体系化もし難い存在なのであろうか。古代語から近代語への転換期における程度副詞の流動的な性質を捉え、時代別の共時的な分類体系を横糸に、特徴的な語の通時的な変化を縦糸として交差させることで、ことばの意味・機能の体系的な変遷の模様を描き出す。
田和真紀子(たわ・まきこ)清泉女子大学准教授。専門は日本語史。博士(文学)。研究テーマとして、日本語の語彙・意味の変化に興味を持っている。その中でも、特に意味・機能の変化が激しい副詞に興味を持ち、現在も研究を続けている。また近年は、一単語レベルの意味・機能の変化や歴史だけでなく、語彙・品詞レベルでの歴史的な変化の傾向に注目している。