ゼンヤク ホウシンエンギ イチ

全訳 封神演義 1

二階堂善弘 監訳/山下一夫・中塚亮・二ノ宮聡 訳
ISBN 978-4-585-29641-6 Cコード 0097
刊行年月 2017年9月 判型・製本 四六判・並製 552 頁
キーワード 古典,中国

定価:3,520円
(本体 3,200円) ポイント:96pt

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書籍の詳細

中国古典神怪小説の集大成

現在でも信仰され愛される哪吒や楊戩(清源妙道真君)など神仙たちが登場し、姜子牙(太公望)が悪逆非道の紂王・妲己を打倒する。

※『封神演義』(ほうしんえんぎ)とは
中国明代に成立した神怪小説。『商周演義』、『封神伝』、『封神榜』、『封神榜演義』ともいう。史実の殷周易姓革命を舞台に、仙人や道士、妖怪が人界と仙界を二分して大戦争を繰り広げるスケールの大きい作品。文学作品としての評価は高くないが、中国大衆の宗教文化・民間信仰に大きな影響を与えたとされる。著者(編者)は一般に許仲琳とされることが多いが、定説はない。

【本書の特徴】
・封神演義(全100回)を全訳。
・神仙研究者、中国文学者、中国白話小説(封神演義)研究者、中国民間信仰研究者、各エキスパートが訳出。
・各巻末コラムに「図像化」や「演劇」など、物語にまつわる多面的な内容を収載。

 

 

目次
人物紹介
封神演義 主要地図
プロローグ
第一回 紂王、女媧宮に参拝す
第二回 冀州侯蘇護、商にそむく
第三回 姫昌囲みを解き、妲己を宮に進めしむ
第四回 恩州の宿に狐狸、妲己を殺せしこと
第五回 雲中子、剣を進めて妖怪を除かんとす
第六回 紂王、無道にも炮烙を造る
第七回 費仲、計略にて姜皇后を廃す
第八回 方弼・方相、朝歌にそむく
第九回 商容、九間殿において節に死す
第十回 姫伯、燕山にて雷震を収む
第十一回 羑里城に西伯侯、囚わる
第十二回 陳塘関に哪吒、出世す
第十三回 太乙真人、石磯を収む
第十四回 哪吒、蓮花の化身を現す
第十五回 崑崙山の子牙、下山す
第十六回 子牙、火もて琵琶精を焼く
第十七回 蘇妲己、蠆盆をつくる
第十八回 子牙、主を諫めて磻渓に隠る
第十九回 伯邑考、貢ぎ物を進めて贖罪す
第二十回 散宜生、ひそかに費仲・尤渾に通ず
第二十一回 文王、誇官して五関を逃げる
第二十二回 西伯侯文王、子を吐く
第二十三回 文王、夜に飛熊の兆しを夢みる
第二十四回 渭水に文王、子牙を聘す
第二十五回 蘇妲己、妖を招き宴に赴く
コラム―『封神演義』について  二階堂善弘
プロフィール

二階堂善弘(にかいどう・よしひろ)
1962年生まれ。中国文学研究者。アジア民間信仰研究。
1985年東洋大学文学部中国哲学文学科卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。2009年より関西大学文学部教授。
著作に、『封神演義の世界 中国の戦う神々』(大修館書店、1998年)、『中国の神さま 神仙人気者列伝』(平凡社新書、2002年)、『中国妖怪伝 怪しきものたちの系譜』(平凡社新書、2003年)、『道教・民間信仰における元帥神の変容』(関西大学東西学術研究所、2006年)、『明清期における武神と神仙の発展』(関西大学出版部、2009年)、『アジアの民間信仰と文化交渉』(関西大学出版部、2012年)がある。

山下一夫(やました・かずお)
1971年生まれ。中国文学研究者。
1994年慶應義塾大学文学部文学科中国文学専攻卒業。同大学大学院文学研究科単位取得退学。2011年より慶應義塾大学理工学部准教授。
著作(分担執筆)に、『近現代中国の芸能と社会―皮影戯・京劇・説唱』(好文出版、2013年)、『中国皮影戯調査記録集―皖南・遼西篇』(好文出版、2014年)、『明清以來通俗小說資料彙編』(博揚文化事業有限公司、2016年)がある。

中塚亮(なかつか・りょう)
1977年生まれ。中国文学研究者。
名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学、博士(文学)。愛知淑徳大学・金城学院大学等非常勤講師。
著作(分担執筆)に、『フルカラーで楽しむ 中国年画の小宇宙』(勉誠出版、2013年)、『アジア遊学171 中国古典文学と挿画文化』(勉誠出版、2014年)がある。

二ノ宮聡(にのみや・さとし)
1982年生まれ。中国文学研究者。中国の民間信仰研究。
関西大学大学院文学研究科中国文学専修博士課程後期課程修了。博士(文学)。現在、関西大学等非常勤講師。
主な論文に「北京の碧霞元君廟会-五頂と妙峰山と丫髻山-」(関西大学中国文学会、2012年)、「北京の廟会の復興と現状―二〇一一・二〇一二年春節廟会を中心に―」(関西大学中国文学会、2014年)などがある。

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