カートは空です。
旅は非日常的な移動であり、時空間の差異と同時に精神意識に大きな変化をもたらす。古典および近現代の文学、メディア、宗教、芸術など、様々な領域にみられる旅の表象について横断的に検証し、東アジアの文化交流史の一端を浮き彫りにする。
王 成(わん・ちぇん)清華大学教授。専門は日本近現代文学研究。主な著書・論文に『〈修養時代〉と文学読書』(北京大学出版社、2013年)、「修養書における大衆啓蒙をめぐって」(『文学』岩波書店、2006年3・4月号)などがある。小峯和明(こみね・かずあき)立教大学名誉教授。中国人民大学講座教授。文学博士。専門は日本中世文学、東アジアの比較説話。主な著書に『中世日本の予言書―〈未来記〉を読む』(岩波新書、2007年)、『中世法会文芸論』(笠間書院、2009年)、編著に『〈予言文学〉の 世界―過去と未来を繋ぐ言説』(アジア遊学159号、勉誠出版、2012年)などがある。