紫式部とはどのような人物だったのか?
栄華を誇った藤原道長の目にとまり、その娘中宮彰子の女房として仕えた宮廷生活の記録だけではなく、鋭い人物批判と、自己の内面を告白した稀有な日記文学。
紫式部と紫式部日記を理解するための充実の附録付き。『正訳 源氏物語 本文対照』に続く、平安文学研究の泰斗による本文対照で読める現代語訳、第二弾!
本書は親王誕生を中心とする宮廷行事、自己の反省や告白をもつづる深い人間性などが記された、『源氏物語』作者による、唯一の生活記録。
女流日記文学の傑作として必読の書である。
【本書の特色】
◎美しく正しい日本語にこだわった、読みやすい現代語訳。
◎本文を忠実に訳し、本文と訳文を対照できる本文対照形式。
◎本文の敬語の語法を重視し、その語りの口調を活かして全文を「ですます調」で訳す。
◎訳文に表わせない引歌や、地名・歳事・有職・人名などの説明、あるいは和歌の技巧などの解説を上欄に簡明に示す。
◎訳文には適宜段落を設け、上欄に小見出しをつけて内容を簡明に示す。
◎巻末に紫式部日記の理解を深めるための附録を掲載。
※本書は『正訳 紫式部日記 本文対照』(2018年7月刊行)の新装版です。