書物学30
ショモツガク ダイサンジュッカン ショモツカラシブサワケイゾウヲヨム

書物学 第30巻 書物から渋沢敬三を読む

神奈川大学日本常民文化研究所 編
ISBN 978-4-585-30730-3 Cコード 1000
刊行年月 2025年9月 判型・製本 B5判・並製 112 頁
キーワード アーカイブズ,博物館,民俗学,近現代

定価:2,200円
(本体 2,000円) ポイント:60pt

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書籍の詳細

すべては屋根裏から始まった。
渋沢栄一の孫である渋沢敬三が、広大な邸宅の片隅にあった物置小屋の天井のない二階で始めたアチック・ミューゼアム。
子爵家のエリートでありながら農民や漁民などの常民に目を向けた渋沢は日常の生活道具である民具とともに、漁業史をはじめとする古文書や書物を集めて研究する学問の場をつくった。
研究員を雇い、全国の研究者と交流して成果や資料を出版する活動はやがて日本の歴史学や民俗学、アーカイブズ、博物館を動かしていく。
収集・収蔵された膨大な資料と刊行物を手に取って調べることを通じて渋沢敬三が織りなした在野の知の営為を書物から読み解く。

 

 

目次
特集に寄せて◉丸山泰明
知の海へ漕ぎ出で、野の学を耕す―渋沢敬三の学問と書物◉丸山泰明

第一部 書物の収集・蓄積・公開
祭魚洞文庫の世界◉泉水英計
【コラム】渋沢敬三の書斎◉丸山泰明

第二部 古文書から書物へ
アチック・ミューゼアムにおける古文書整理と史料集刊行―祭魚洞文庫を中心に◉関口博巨
「常民古文書」の出版◉窪田涼子
資料を複写して残す―戦後の資料収集事業と筆写稿本の作成◉越智信也
【コラム】日常の記録と災害◉窪田涼子

第三部 ビジュアル資料と書物
アチックの写真・映像資料―文脈化の累積◉高城玲
【コラム】渋沢敬三と「絵引」-「絵引」の意義と可能性◉巽晶子

第四部 地方の書き手と出版
「文字をもつ伝承者」の生活記録―アチックの出版と地方の研究者たち◉山本志乃
漁する手が持つ筆の跡 ―進藤松司と林勘次郎◉川島秀一
【コラム】渋沢敬三の本づくり◉丸山泰明

【施設紹介】神奈川大学日本常民文化研究所

附録
 渋沢敬三略年譜
 アチック・ミューゼアムおよび祭魚洞文庫の間取り図
 渋沢敬三著書・編著書一覧
 日本常民文化研究所刊行物一覧
プロフィール

神奈川大学日本常民文化研究所
日本民衆の生活・文化・歴史を多様な領域において調査・研究する、神奈川大学附置の学際的研究機関。
1921年に渋沢栄一の孫である渋沢敬三が創設した“アチックミューゼアムソサエティ”を前身として、日本各地の生活文化、中でも民具や水産史の研究を中心に活動を進め、戦前・戦後の日本常民文化研究所を経て神奈川大学に招致された。2021年には創立100周年を迎えた。

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