アジア遊学189
ケンカカラセンソウヘ

喧嘩から戦争へ

戦いの人類誌
山田仁史・丸山顕誠 編
ISBN 978-4-585-22655-0 Cコード 1330
刊行年月 2015年9月 判型・製本 A5判・並製 240 頁
キーワード 戦争,民俗学,世界史,日本史

定価:2,640円
(本体 2,400円) ポイント:72pt

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書籍の詳細
人間にとって〈暴力〉とは何なのか

小規模な喧嘩から大規模な戦争まで、人類における〈暴力〉の多様な側面を、いかに捉えることができるのか。
戦争のもつ暴力的側面とともに、それが人類史で果たしてきた「駆動力」としての一面を探る。

 

 

目次
巻頭序言 山田仁史

総論
喧嘩と戦争はどこまで同じ暴力か? 兵頭二十八
戦争、紛争あるいは喧嘩についての文化人類学 紙村徹
牧民エートスと農民エートス―宗教民族学からみた紛争・戦闘・武器 山田仁史

Ⅰ 欧米
神話の中の戦争―ギリシア・ローマ 篠田知和基
ケルトの戦争 太田明
スペイン内戦―兄弟殺し 川成洋
アメリカのベトナム戦争 藤本博

Ⅱ 中東・アフリカ
中東における部族・戦争と宗派 近藤久美子
敗者の血統―「イラン」の伝統と智恵? 奥西峻介
近代への深層―レバノン内戦とイスラム教に見る問題 丸山顕誠  
親密な暴力、疎遠な暴力―エチオピアの山地農民マロにおける略奪婚と民族紛争 藤本武

Ⅲ 南米
征服するインカ帝国―その軍事力 加藤隆浩
中央アンデスのけんか祭りと投石合戦 上原なつき  

Ⅳ アジア・オセアニア
東南アジアの首狩―クロイトが見た十九世紀末のトラジャ 山田仁史  
対立こそは我が生命―パプアニューギニア エンガ人の戦争 紙村徹

Ⅴ 日本
すべてが戦いにあらず―考古学からみた戦い/戦争異説 角南聡一郎
戦争において神を殺し従わせる人間―日本の神話共同体が持つ身体性と認識の根源 丸山顕誠
幕末京都における新選組─組織的権力と暴力 松田隆行  
【コラム】沖縄・八重山のオヤケアカハチの戦い 丸山顯德
プロフィール

山田仁史(やまだ・ひとし)
東北大学大学院文学研究科准教授。Dr.phil. 専門は宗教民族学、神話学。
主な著書に、共編著に『水・雪・氷のフォークロア』(勉誠出版、2014年)、ミュラー『比較宗教学の誕生』(共訳書、国書刊行会、2014年)、『首狩の宗教民族学』(筑摩書房、2015年)などがある。

丸山顕誠(まるやま・あきよし)
日本国語国学研究所研究員。専門は日本神話、神道祭祀、国際政治理論。
主な著書・論文に「日本の神話共同体が規定する世界認識と人格概念および権力の位階」(篠田知和基編『神話・象徴・儀礼』楽瑯書院、2014年、匝瑤葵名義で発表)『祓の神事―神話・理念・祭祀』(三弥井書店、2015年)などがある。

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