アジア遊学250
ヨイノブンカシ

酔いの文化史

儀礼から病まで
伊藤信博 編
ISBN 978-4-585-22716-8 Cコード 1320
刊行年月 2020年8月 判型・製本 A5判・並製 256 頁
キーワード 文化史,民俗学,世界史,日本史

定価:3,080円
(本体 2,800円) ポイント:84pt

数量 :
remove add
書籍の詳細
東西飲酒文化の深層に迫る

日本酒やワインは、どのように生み出され、人々の生活に息づいてきたのか。
飲む行為と宗教や儀礼とはどのように結びついているのか。
醸造や酒宴の歴史から、食文化とのかかわり、文学・絵画における表象、アルコール依存症など現代的な問題まで、宗教的・社会的機能をもつ飲酒文化について、文学史・美術史・歴史学・食文化史など様々な分野から切り込む。

 

 

目次
序言―東西の飲酒文化を考える 伊藤信博

Ⅰ 酔いと宗教
無明の酒に酔う―〈酔い〉の表現史  小峯和明 
髑髏盃をめぐって―織田信長を端緒に  目黒将史
僧坊酒宴再考  芳澤元 
酒と仏教―酒の仏は「酔い酔い酔い酔い、酔いやな」 石井公成
【コラム】 人類最初の酔っぱらいとしてのノア  木俣元一

Ⅱ 飲酒とその表象
平安貴族の「酔い」と「まつりごと」  高橋亨 
平安後期における香薬の「酔い」―『香要抄』を中心に  アンドリュー・マッカンバー
破戒と陶酔―中世絵画に見る  山本聡美 
黄表紙に擬人化される酒  畑有紀 
中世文学のなかの居酒屋と放蕩息子―クリシェか現実か  前野みち子

Ⅲ 飲酒と環境
米と酒そしてその周辺―環境の視座から  伊藤信博・伊藤彰敏
椒芽田楽の洒落本から見るお酒と酔い  ミギー・ディラン 
飲料の製造、飲み方と文化―例外としての日本酒?  ボーメール・ニコラ
アンシャンレジーム期のフランスにおける酔いに対する寛容  マチュー・ルクートル(棚橋美知子 訳)
酔う女―徳田秋聲『新世帯』と明治期の飲酒文化  安井海洋 
【コラム】 日本酒と肴―海辺の村で呑み始め  小川雅魚 

Ⅳ 飲酒と病
【コラム】 フランスにおけるアルコール中毒対策の政策的曖昧さ  ジャン=ロベール・ピット(棚橋美知子 訳)
【コラム】 飲酒と体内器官の関係  トマ・ロラン(棚橋美知子 訳)
【コラム】 アルコール飲料製造における生物学的プロセス  アンドレス・マツラナ(棚橋美知子 訳)

翻訳を終えて 棚橋美知子
プロフィール

伊藤信博(いとう・のぶひろ)
椙山女学園大学教授。専門は比較文化史。
主な著書に、「掲鉢図と水陸斎図について」(『日本文学の展望を拓く―絵画イメージの回廊』第二巻、笠間書院、2017年)、「擬人化の転換期において」(『妖怪・憑依・擬人化の日本文化―異類文化学入門』笠間書院、2016年)、共編著に、『酒飯論絵巻・影印と研究―文化庁本・フランス国立図書館本とその周辺』(臨川書店、2015年)などがある。

関連商品

この商品をお求めのお客様はこんな商品もお求めです。

おすすめ

  [詳細]
ラテンアメリカ文学の出版文化史

ラテンアメリカ文学の出版文化史

寺尾隆吉 編著
定価:6,050円
(本体 5,500円)
訂正新版 図説 書誌学

訂正新版 図説 書誌学

慶應義塾大学附属研究所斯道文庫 編
定価:3,850円
(本体 3,500円)
鎌倉幕府の文学論は成立可能か!?

鎌倉幕府の文学論は成立可能か!?

神田龍身 著
定価:4,180円
(本体 3,800円)
100人の作家で知る ラテンアメリカ文学ガイドブック

100人の作家で知る ラテンアメリカ文学ガイドブック

寺尾隆吉 著
定価:3,080円
(本体 2,800円)
ショッピングカート