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幕末から現代まで、多数のキリスト教の宣教師たちが日本を訪れ、膨大な書物を日本語で著述した。外国人宣教師はなぜ、日本語で書いたのか。本書では、確認できた442名の宣教師が日本語で著した、約2700にも及ぶ文献を精査。彼らの日本語使用の特色、ヨーロッパ思想の紹介、日本文化への寄与、日本人との協力を取り上げて、これまで等閑視されてきた「宣教師の日本語文学」という新分野の開拓を試みる。宣教師の著書の書誌情報をまとめた「外国人宣教師日本語著作目録」を収録。
郭南燕(かく・なんえん)東京大学グローバルリーダー育成プログラム特任教授復旦大学・お茶の水女子大学・トロント大学で履修、博士学位(人文科学)を取得。オタゴ大学准教授、国際日本文化研究センター准教授を経て、現職。研究分野:日本近代文学、東アジアのキリスト教伝播。単著書:Refining Nature in Modern Japanese Literature: The Life and Art of Shiga Naoya (Lexington Books, 2014)、『志賀直哉で「世界文学」を読み解く』(作品社、2016)、『ザビエルの夢を紡ぐ: 近代宣教師たちの日本語文学』(平凡社、2018)、Making Xavier's Dream Real: Vernacular Writings of Catholic Missionaries in Modern Japan (Japan Publishing Industry Foundation for Culture, 2020).主な共著書:『ミッションスクールになぜ美人が多いのか 日本女子とキリスト教』(朝日新聞出版、2018)、『明智光秀と細川ガラシャ:戦国を生きた父娘の虚像と実像』(筑摩書房、2020)主な編著書:『バイリンガルな日本語文学』(三元社、2013)、『キリシタンが拓いた日本語文学』(明石書店、2017)、『ド・ロ版画の旅』(創樹社美術出版、2019)
★書評・紹介★「週刊読書人」(2023年6月2日、5面)に書評が掲載されました。 →評者:尾西康充氏(三重大学教授)