シラギチュウコキノシテキケンキュウ

新羅中古期の史的研究

武田幸男 著
ISBN 978-4-585-22278-1 Cコード 3022
刊行年月 2020年7月 判型・製本 A5判・上製 568 頁
キーワード 東アジア,世界史

定価:13,200円
(本体 12,000円) ポイント:360pt

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書籍の詳細

古代東アジアにおける国際関係を考える上で、朝鮮半島に展開した各国の動向は見過ごすことの出来ない大きなテーマである。
ただし、残存史料が断片的であるなど困難も多く、その研究構築は容易ではない。
本書は、日本とも関連の深い、朝鮮半島の古代史で主導的役割を担った新羅について、とくに飛躍的な発展を見せた新羅中古期(五一四~六五四年)を中心に考究。
近年、陸続と発見された各種の新羅碑文を諸史料とともに精緻に読み込むことにより、当時の激動する東アジアの国際関係における、新羅の史的実態とその展開過程を明らかにする。
金石文・文献史料双方に精通し、朝鮮古代史の先達として活躍する泰斗による待望の一書。

 

 

目次
序 言
目 次

第一編 新羅官位制の研究
 第一章 新羅・法興王代の律令と衣冠制
 第二章 金石文資料からみた新羅官位制
 第三章 新羅官位制の成立
 第四章 新羅官位制の成立に関する覚書

第二編 新羅「教事碑」の研究
 第一章 浦項・中城里碑の研究
 第二章 迎日・冷水里碑の立碑年次と「王教」主体
 第三章 蔚珍・鳳坪碑の「教事」主体と刑罰「執行」
 第四章 真興王代における新羅の赤城経営
 第五章 丹陽・赤城碑の「教事」主体と「教事」内容

第三編 蔚州書石の研究
 第一章 顔のない人物像の彼方―古代の環日本海路に連なって―
 第二章 「乙巳年原銘」と「己未年追銘」の研究―蔚州書石谷における新羅・葛文王一族―
 第三章 蔚州書石「癸巳六月廿二日銘」の研究―新羅・沙喙部集団の書石谷行―

第四編 新羅支配体制の研究
 第一章 新羅六部とその展開
 第二章 新羅の法幢軍団とその展開
 第三章 新羅の二人派遣官と外司正―新羅地方検察官の系譜―
 第四章 私の新羅史探求の旅―新羅の国号・王号・王権とタロの系譜―

あとがき
索 引
プロフィール

武田幸男(たけだ・ゆきお)
1934年生まれ。東京大学名誉教授。専門は朝鮮前近代史。
著書に『学習院大学蔵 朝鮮戸籍大帳の基礎的研究』(学習院大学東洋文化研究所、1983年)、『高句麗史と東アジア』(岩波書店、1989年)、『高麗史日本伝』上・下(岩波書店、2005年)、『広開土王碑との対話』(白帝社、2007年)、『広開土王碑墨本の研究』(吉川弘文館、2009年)などがある。

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