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室町時代に成立した、インド・中国・日本の三国にわたる説話集である『三国伝記』。この作品が生まれた室町前期、とくに応永・永享期という北山文化と東山文化の狭間の時代の文化的状況はどのようなものだったのか。作品としての『三国伝記』を再評価し、同時に、周辺作品や同時代資料から窺えるこの時代の人々の国際感覚や、彼らの置かれていた宗教的環境、社会的状況や文化的状況などを照らし出し、『三国伝記』という作品が生まれた室町前期という時代を捉え直す。
小助川元太(こすけがわ・がんた)愛媛大学教授。専門は中世日本文学、主に軍記物語・説話。主な著書・論文に『行誉編『壒嚢鈔』の研究』(三弥井書店、2006年)、「醍醐寺所蔵『僧某年譜』考―『壒嚢鈔』編者に関する一級資料発見」(『国語国文』第七七―二号、2008年2月)、「類書・注釈書と『太平記』の関係―『壒嚢鈔』の『太平記』利用」(松尾葦江編『軍記物語講座 第三巻 平和の世は来るか―太平記』、花鳥社、2019年)などがある。橋本正俊(はしもと・まさとし) 摂南大学外国語学部教授。専門は日本中世文学。主な論文に「神々を配置する―熊野・白山と伊奘諾・伊奘冉」(『日本文学』68巻7号、2019年)、「『源平盛衰記』全釈」(共著、『名古屋学院大学論集(人文・自然科学編)』43巻2号〜、2006年〜)などがある。
★書評・紹介★「史学雑誌」第131編第6号(史学会、2022年7月21日発売)にて紹介されました。 →紹介者:相馬和将氏