タイマデラノレキシトシンコウ

當麻寺の歴史と信仰

金志虎 著
ISBN 978-4-585-21029-0 Cコード 3015
刊行年月 2015年4月 判型・製本 A5判・上製 234 頁
キーワード 美術,仏教,日本史,平安,中世

定価:8,800円
(本体 8,000円) ポイント:240pt

 品切 
書籍の詳細

当麻寺の研究は、金堂本尊の弥勒仏坐像を中心とする創建期の研究と、曼荼羅堂の綴織当麻曼荼羅図研究とに二分されており、両研究にまたがる研究、つまり七世紀後半に当麻氏の氏寺として創建する当麻寺が浄土信仰の代表的な寺院として発展していく過程を全体的にとらえる研究はなかった。
一つの寺院に弥勒と阿弥陀の信仰がなぜ併存するのか、狭い伽藍の中に向きの異なる建物がなぜ建ち並んでいるのか、そして、綴織当麻曼荼羅図の発願者として伝わる中将姫に対する信仰はなぜ日本全国へ流布したのか。当麻寺の創建期の研究と当麻寺の信仰に関する研究、という大きな二本柱をたて、創建期の問題から、綴織当麻曼荼羅図を中心に浄土信仰の寺院として成立する当麻寺の全容を明らかにする。

*本書では、当麻寺の表記に関しては、常用漢字を使って「当麻寺」と記すが、例外としてタイトルのみ「當麻寺」とする。

 

 

目次
序 文 大橋一章 
緒 言 金志虎
第一章 当麻寺の創立を伝える文献
第二章 当麻寺創建期における伽藍造営
第三章 当麻寺金堂本尊の様式と制作背景 
第四章 当麻寺金堂本尊の制作技法
第五章 五章 当麻寺創建期の信仰 
第六章 綴織当麻曼荼羅図と曼荼羅堂の造営 
第七章 中将姫信仰の成立 
結 語 
図版出典 
あとがき
プロフィール

金志虎(きむ・じほ)
1977年生まれ。早稲田大学會津八一記念博物館助手。専攻は東洋美術史。
主な著書・論文に、「当麻寺金堂本尊の制作について」(『早稲田大学大学院文学研究科紀要』56-4、2011年2月)、「当麻寺創建期における伽藍造営について」(『美術史研究』49、2011年12月)、金志虎他36名『てらゆきめぐれ 大橋一章博士古希記念論文集』(中央公論美術出版、2013年)がある。

書評・関連書等

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