アジア遊学277
ソウダイトハナニカ

宋代とは何か

最前線の研究が描き出す新たな歴史像
平田茂樹・山口智哉・小林隆道・梅村尚樹 編
ISBN 978-4-585-32523-9 Cコード 1322
刊行年月 2022年11月 判型・製本 A5判・並製 280 頁
キーワード 中国,東アジア,世界史

定価:3,520円
(本体 3,200円) ポイント:96pt

数量 :
remove add
書籍の詳細
東洋史上の画期たる時代をどのように理解すべきか―

政治・経済のみならず、文化・思想・芸術・技術等、多種多様な分野において、大きな画期となった中国宋代。
21世紀に入り、新史料の発掘や新たな史料分析の方法などが進展し、従来の宋代史像への見直しが迫られている。
歴史・文学・思想・美術など諸分野の最前線を示す22の論考より、多角的視点から宋代を捉えなおし、従来の通説とは異なる、新たな時代像を提示する必読の一書。

 

 

目次
カラー口絵

序論 平田茂樹

【総論】宋代史はどこへ向かっているのか 平田茂樹・小林隆道・梅村尚樹

宋代皇帝一覧

第一部 政治史・制度史・都城史・法制史
 北宋官制の構造と展開―「元豊官制改革」の歴史的位置づけ 宮崎聖明
 北宋末~南宋の政治史―「皇帝親政」と「専権宰相」の時代 藤本猛
 宋都開封からの潮流―十一から十三世紀における都城史の画期 久保田和男
 南宋時代の姦通事件における立証のジレンマ 趙晶(山口智哉訳)

第二部 社会史・文化史
 宋代文士の旅行観―「遠遊」と「離別」から 呉雅婷(山口智哉訳)
 宋画研究の現状―意義の解析を中心として 陳 韻如(山口智哉訳)
 宋代音楽史・東アジア音楽史の中の大晟楽 田中有紀
 [コラム]宋代の飲食 塩 卓悟
 [コラム]宋代の農業技術―水稲作を中心に 市村導人
 [コラム]宋代絵画の様式・技法と材料 塚本麿充

第三部 文学・思想史・宗教史
 歐陽脩書簡九十六篇の発見―新資料発見の経緯と九十六篇の特色 東英寿
 「士」と「農」、「勧農」と「躬耕」―陸游とその田園詩について 浅見洋二
 道学研究の最前線 福谷彬
 宋代の道観―茅山を中心に 酒井規史
 宋代民間信仰研究の回顧と展望 王燕萍
 [コラム]北宋仏教の気風 齋藤智寛
 [コラム]五山僧が読んだ黄庭堅集―万里集九『帳中香』を手がかりに 緑川英樹

第四部 国際関係史
 「宋西北辺境軍政文書」と宋代の軍事体制 伊藤一馬
 『中興礼書』から見た高宗弔祭使関連儀礼の諸相 毛利英介
 宋・東南アジア地域の関係史 遠藤総史
 [コラム]薩摩塔から見た日中交流 高津孝
プロフィール

平田茂樹(ひらた・しげき)
大阪公立大学大学院文学研究科教授。専門は宋代史。
主な著書に『科挙と官僚制』(山川出版社、1997年)、『宋代政治結構研究』(上海古籍出版社、2010年)、『宋代政治構造研究』(汲古書院、2012年)、『過程・空間:宋代政治史再探研』(共編、北京大学出版社、2017年)、『史料与場域―遼宋金元史的文献拓展与空間体験』(共編、中西書局、2021年)などがある。

山口智哉(やまぐち・ともや)
(台湾)国立台北大学歴史学系助理教授。専門は、宋代社会史。
主な著書に『五代在碑誌(全3冊)』(柳立言・李宗翰・劉祥光・陳韻如らと共編著、広西師範大学出版社、2021~2022年)などがある。

小林隆道(こばやし・たかみち)
神戸女学院大学文学部准教授。専門は宋金元代史。
主な著書・論文に『宋代中国の統治と文書』(汲古書院、2013年)、『宋代史料への回帰と展開』(共編著、汲古書院、2019年)、「宋元代の伯夷叔斉廟への加封と文書保管:首陽山二賢廟を中心に」(『歴史学研究』984、2019年)などがある。

梅村尚樹(うめむら・なおき)
北海道大学大学院文学研究院准教授。専門は宋代社会史・思想史。
主な著書・論文に『宋代の学校―祭祀空間の変容と地域意識』(山川出版社、2018年)、「文集史料の分布から見る宋元時代の地域史と断代史」(宋代史研究会編『宋代史料への回帰と展開』汲古書院、2019年)、「宋代学記の変遷」(『東洋史研究』80-3、2021年)などがある。

書評・関連書等

★書評・紹介★
「週刊読書人」(2022年12月23日、10面)「2022年回顧総特集」にて紹介されました。
   →紹介者:関 智英氏(津田塾大学准教授)

関連商品

この商品をお求めのお客様はこんな商品もお求めです。

おすすめ

  [詳細]
重要文化財 東福寺五百羅漢図 修理と研究

重要文化財 東福寺五百羅漢図 修理と研究

石川登志雄 編
定価:24,200円
(本体 22,000円)
調べ物に役立つ 図書館のデータベース

調べ物に役立つ 図書館のデータベース

小曽川真貴 著
定価:1,980円
(本体 1,800円)
料理の日本史

料理の日本史

五味文彦 著
定価:2,640円
(本体 2,400円)
戦後出版文化史のなかのカストリ雑誌

戦後出版文化史のなかのカストリ雑誌

石川巧 編集代表/カストリ雑誌編集委員会 編
定価:3,080円
(本体 2,800円)
ショッピングカート