カートは空です。
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知識人や学者は外国思想の代理人として翻訳や受け売りをするが、それだけでよいのか。外国の宣伝をすることが国際的連帯か。どうしたら日本人は相手の悪意ある主張を斥け、外国へ向け意見を述べることができるのか。国際場裏に活動した比較史家が、失敗をまじえて、その体験を語る。
平川祐弘(ひらかわ・すけひろ)1931(昭和6)年生まれ。東京大学名誉教授。比較文化史家。第一高等学校一年を経て東京大学教養学部教養学科卒業。仏、独、英、伊に留学し、東京大学教養学部に勤務。1992年定年退官。その前後、北米、フランス、中国、台湾などでも教壇に立つ。ダンテ『神曲』の翻訳で河出文化賞(1967年)、『小泉八雲―西洋脱出の夢』『東の橘 西のオレンジ』でサントリー学芸賞(1981年)、マンゾーニ『いいなづけ』の翻訳で読売文学賞(1991年)、鷗外・漱石・諭吉などの明治日本の研究で明治村賞(1998年)、『ラフカディオ・ハーン―植民地化・キリスト教化・文明開化』で和辻哲郎文化賞(2005年)、『アーサー・ウェイリー―『源氏物語』の翻訳者』で日本エッセイスト・クラブ賞(2009年)、『西洋人の神道観―日本人のアイデンティティーを求めて』で蓮如賞(2015年)を受賞。『ルネサンスの詩』『和魂洋才の系譜』以下の著書は本著作集に収録。他に翻訳として小泉八雲『心』『骨董・怪談』、ボッカッチョ『デカメロン』、マンゾーニ『いいなづけ』、英語で書かれた主著にJapan's Love-hate Relationship With The West(Global Oriental, 後にBrill)、またフランス語で書かれた著書にA la recherche de l'identité japonaise-le shintō interprété par les écrivains européens(L'Harmattan)などがある。