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続々 戦国武将逸話集

訳注『常山紀談』巻十六~二十五
湯浅常山 原著/大津雄一・田口寛 訳注
ISBN 978-4-585-05443-6 Cコード 0021
刊行年月 2013年9月 判型・製本 四六判・並製 336 頁
キーワード 戦国時代

定価:1,980円
(本体 1,800円) ポイント:54pt

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書籍の詳細
『常山紀談』正編、完結

黒田如水(官兵衛) 豊臣秀吉の軍師で、子の長政に富国強兵の根本を遺言する。
前田慶次 傾奇(かぶき)者として、戦国の世を豪快に生きる。
真田昌幸 関ヶ原の戦いで西軍につき、父子で徳川家と戦った。
熊沢蕃山 陽明学者。池田光政に仕え、変転・起伏に満ちた生涯をおくる。
…戦国から太平の世へと移ろいゆく時代の多彩な逸話を収録。

名だたる武将の逸話を通して、君主への諫言の必要性をとく。
儒学者であり、「節義の士」と評される湯浅常山が記した『常山紀談』を、読みやすい現代語に訳して紹介する。
各話のはじめには、逸話の「あらすじ」や「歴史的背景」など概要を説明。
日本史に親しみ、強くなる格好の一冊。

 

 

目次
節義の士あるいはロマンティスト

◎『常山紀談』巻十六
337 宇喜多秀家、八丈島へ流される
338 小早川隆景の遺訓
339 佐竹義宣の国替と車野丹波の剛勇
340 杉原常陸親憲の知勇
341 前田慶次の事
342 出羽国長谷堂合戦と上泉主水憲元の討死
343 伊達と上杉、陸奥国松川合戦 永井善左衛門・岡野左内のこと
344 石田三成の子の僧が助命される
345 堀直寄、越後の一揆と戦い武功を立てる 千利休の幽霊のこと
346 世間太兵衛、伏兵を知る

◎『常山紀談』巻十七
347 真田昌幸父子の戦い
348 西村孫之進の武功
349 佃次郎兵衛、伊予国松前の城を守る
350 徳川家康、大久保忠佐に三枚橋の城を与える

◎『常山紀談』十八
351 細川幽斎、古歌を書いて忠興を諫める
352 本多忠勝、功名について語る
353 井伊家の付人、井伊直政を戒める
354 堀秀政を名人太郎という
355 大久保忠隣の忠義と正直
356 天野康景の清廉潔白
357 徳川家康、秀忠に賞罰の方法を教える
358 徳川家康、諫言を容れる
359 徳川家康、三河国矢矧の橋を修造する
360 山名禅高、破れた古羽織を着る
361 徳川家康の礼儀正しさ
362 徳川家康、駿府城中へ水を引こうとして中止する
363 徳川家康の指
364 徳川家の馬印
365 加藤清正の侍大将、飯田覚兵衛のこと
366 前田利常、戦死した武士を供養する
367 黒田如水の遺言
368 本多正信、加藤嘉明を諭す
369 安藤直次、本多正純の滅亡を予言する
370 井伊直孝、近習の人々を戒める
371 林道春の格言
372 藤原惺窩、豊臣秀吉を論じる
373 徳川頼宣、那波道円の諫言を喜ぶ
374 徳川頼宣、由井正雪の乱で疑われる
375 水野重長の諫言
376 徳川頼宣、松野惣太郎・前田権之介を褒める
377 佐々九郎兵衛長光の忠と仁
378 不破彦三の心構え
379 井伊直孝、衣服の華美を戒める
380 井伊直孝、執政の心構えを教える
381 中院通茂の教訓
382 松平信綱、恭敬の心を忘れず

◎『常山紀談』十九
383 細川忠興、兜の立物について語る
384 長岡宗信の妻、夫に殉じる
385 黒田長政と母里友信・栗山利安との交わり
386 亀田高綱、江戸城の石垣を築く
387 太田忠兵衛、吉岡建法を倒す
388 柳生宗矩、板倉重昌の討死を予言する
389 板倉重昌、島原の乱で討死する
390 川北九大夫、肥後川尻の米蔵を守る
391 天草の一揆、夜討ちをかける
392 鍋島・榊原、島原の城の先駆けをする
393 黒田睡鷗、天草丸を攻め破る
394 水野勝俊と有馬永純、原城本丸の先駆けを争う
395 陣佐右衛門、天草四郎の首を取る
396 松野亀右衛門の鉄砲の技
397 藤堂高虎、阿濃津で勢揃えをする
398 福島正則、領国を削られる

◎『常山紀談』二十
399 福島正則、信濃国へ赴く
400 福島正則、茶坊主の義侠心に感心する
401 井伊直孝の諫言
402 国姓爺、日本に援兵を乞う
403 徳川頼宣、明への援軍の総大将を願う
404 酒井忠勝の諫言
405 酒井忠勝、隅田川に橋を架ける
406 板倉勝重・重宗父子、京都所司代を務める
407 板倉重宗の心構え
408 板倉重矩の心構え
409 毛利勝永大坂城に入る
410 池田忠継、家臣を労わる
411 芳賀内蔵允の武者振り
412 大坂冬の陣、今福口での戦い
413 大坂冬の陣、志貴野口での戦い
414 安田上総介、家康からの感状に漏れる
415 井伊直孝、陣代を務める
416 本多伊豆守富正の聯句
417 本多正信の機転
418 花房助兵衛、敵の策を見抜く

◎『常山紀談』二十一
419 大坂の陣での秀忠の巡見
420 大坂の陣での家康の巡見
421 小田切所左衛門と平野弥次右衛門・五右衛門の振る舞い
422 徳川秀忠と井伊直孝
423 塙団右衛門の夜討ち
424 御宿政友、薙刀も槍という
425 大野治房の感状要求に木村重成が返答する
426 徳川家康の感状と稲田植次
427 渡辺勘兵衛の疑問に細川忠興が返答する
428 大坂城、豊臣秀頼方の軍議
429 水野勝成の判断を堀直寄が覆す
430 山本義安、槍を奪い取られる
431 毛利孫左衛門が村山越中を問い詰める
432 若江の戦い
433 脇五右衛門と若侍の三弥
434 増田盛次の最期
435 豊臣方の青木七左衛門・長屋平大夫が徳川家康の井伊軍に紛れる
436 渡辺勘兵衛了の活躍と八尾の戦い
437 横田甚右衛門と佐久間将監が陣中の使者として報告する
438 越前の一番首

◎『常山紀談』二十二
439 松平秀信の一番乗り
440 安藤重能、一番に討死する
441 本多忠朝の討死
442 井伊直孝の旗奉行、孕石備前と広瀬左馬助
443 広田図書の教訓
444 徳川家康が毛利勝永を欺く
445 豊臣秀頼の馬印
446 郡主馬の生き様
447 野村越中の功績
448 長宗我部盛親、逮捕される 藤堂高虎軍が井伊直孝に援軍を求める
449 搦め捕られた大野道犬
450 渡辺糺、嫡男を殺そうとする
451 斎藤織部の奥深い「武」
452 沢原という忠義の侍
453 丹羽左平太、逃げ道で野伏に遭う
454 大坂の陣の食糧事情
455 本多富正、首の数を誇る
456 後藤又兵衛、徳川家康に返答する
457 古田織部の末路を大河内金兵衛が見抜く
458 石川丈山の伝記

◎『常山紀談』二十三
459 直江兼続、部下の遺族に責められる
460 安藤直治と成瀬正成が国自慢で張り合う
461 土屋数直の人柄と素性
462 塚原卜伝、弟子の早業を褒めず
463 重篤の徳川家康の言葉に別所孫三郎が泣く
464 鮭延越前を家人の侍が養う
465 烏丸光広とその雑掌
466 中院通村、江戸幽閉時の詠歌
467 本多忠義が『平家物語評判』を批判する
468 源義経の鞍と上田安重
469 紀伊根来の掟と大沢仁右衛門
470 老兵大音主馬助の経験談
471 永田治兵衛と上田主水、それぞれの名誉挽回
472 お万の方が塙団右衛門を援助する
473 奥平家の侍の妻が夫に誓う
474 大将の乗るべき馬
475 森寺秀勝・忠勝父子、それぞれの略伝
476 池田利隆、殉死を図る伴玄札を諭す
477 番景次、池田利隆の使者として徳川家康に会う

◎『常山紀談』二十四
478 熊沢蕃山伝
479 保科正之、臣下の小櫃与五右衛門から学ぶ
480 水戸光圀略伝
481 渡辺数馬の仇討
482 多賀兄弟、江戸大炊殿橋の仇討
483 下女の仇討
484 林田左文の剣術と、馬爪源五右衛門の思慮

◎『常山紀談』二十五
485 石井兄弟、伊勢亀山の仇討
486 尼崎幸右衛門の娘「りや」の仇討
487 勘定頭、伊丹康勝の遺言
488 佐藤直方の格言

主要事件・合戦略年表
主要人物索引
プロフィール

大津雄一(おおつ・ゆういち)
1954年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。
現在、早稲田大学教育・総合科学学術院教授。博士(文学)。日本中世文学専攻。軍記全般を対象とする。
主要著書に、『軍記と王権のイデオロギー』(翰林書房、2005年)、『北条五代記』(共著、勉誠出版、1998年)、新編日本古典文学全集『曾我物語』(共著、小学館、2002年)、『平家物語大事典』(共編、東京書籍、2010年)、『『平家物語』の再誕―創られた国民叙事詩』(NHK出版、2013年)などがある。

田口寛(たぐち・ひろし)
1977年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。
現在、梅光学院大学文学部日本文学科講師、同大学地域文化研究所員。日本中世文学専攻。特に、室町・戦国時代の軍記を中心に研究。
論文に、「八条宮における書写・文芸活動の一端―『大坂落城記』他二点と『東照社縁起』との関係をめぐって―」(『書陵部紀要』62、2011年)、「架蔵写本『鎌倉大草紙』紹介と翻刻」(『日本文学研究』47ほか、2012年~)などがある。

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