正訳 源氏物語 本文対照8
セイヤク ゲンジモノガタリ ホンモンタイショウ ダイハッサツ

正訳 源氏物語 本文対照 第八冊

匂宮/紅梅/竹河/橋姫/椎本/総角
中野幸一 訳
ISBN 978-4-585-29578-5 Cコード 0393
刊行年月 2017年3月 判型・製本 A5判・上製 448 頁
キーワード 古典,平安,中古

定価:2,750円
(本体 2,500円) ポイント:75pt

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書籍の詳細
語りの文学『源氏物語』、その原点に立ち返る。
本文に忠実でありながらよみやすい。
最上の現代語訳!

第八冊は匂宮巻~総角巻。薫十四歳~二十四歳の年末までの出来事。
光源氏薨去後、一族の中で、薫と匂宮という二人の貴公子の評判が高かった。薫は自らの出生に疑問を持ち、仏道に傾倒する。そんな中、俗聖のように暮らす、宇治の八の宮の許へ通うようになる。そこで、八の宮の二人の姫君、大君と中の君を知り、匂宮も興味を示す。光亡き後の世界を彩る、「宇治十帖」の幕開けである。
巻末の論文では『源氏物語』の遡及表現を取り上げる。『源氏物語』は長編の物語ゆえに、ある過去の出来事について、その過去の時点では全く触れられず、後になって改めて物語られたり、説明を加えられたりすることがある。これを、『源氏物語』の一つの表現方法として認めて、「遡及表現」と呼び、その具体例を紹介する。そして、物語における効果を考察する。

 

 

プロフィール

中野幸一(なかの・こういち)
早稲田大学名誉教授。文学博士。専攻は平安文学。2011年瑞宝中綬章受章。
主な編著書に『物語文学論攷』(教育出版センター、1971年)、『うつほ物語の研究』(武蔵野書院、1981年)、『奈良絵本絵巻集』全12別巻3(早稲田大学出版部、1987~1989年)、『常用源氏物語要覧』(武蔵野書院、1995年)、『源氏物語の享受資料―調査と発掘』(武蔵野書院、1997年)、『源氏物語古註釈叢刊』全10巻(武蔵野書院、1997~2010年)、『九曜文庫蔵源氏物語享受資料影印叢書』全12巻(勉誠出版、2008~2009年)、『平安文学の交響―享受・摂取・翻訳』(勉誠出版、2012年)、『フルカラー見る・知る・読む 源氏物語』(勉誠出版、2013年)、『ちりめん本影印集成 日本昔噺輯篇』(共編、勉誠出版、2014年)などがある。

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