ヨミガエルショウエン

よみがえる荘園

景観に刻まれた中世の記憶
海老澤衷 編
ISBN 978-4-585-22233-0 Cコード 3021
刊行年月 2019年2月 判型・製本 A5判・上製 440 頁
キーワード 日本史,室町,鎌倉,中世

定価:10,780円
(本体 9,800円) ポイント:294pt

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書籍の詳細
中世を歩く――

荘園は、日本中世において国家体制・軍事制度・地域秩序・身分制度・社会経済などのあらゆる仕組みを支えた基盤的なシステムであった。荘園の歴史的意義を検証することは、すなわち、そこに生きた人びとの営みの根幹から末端までを捉えようとする営みである。
日本列島各地の重要かつ特色ある14の荘園を取り上げ、徹底的な現地調査の知見と文献史料・絵画史料の博捜により歴史的景観およびその実態を解明。
当地を歩くための現地ガイドを付した荘園研究の醍醐味、面白さを伝える決定版。

 

 

目次
荘園の景観をよみがえらせるには―本書のねらいと構成 高木徳郎

第Ⅰ部 東国―もののふの記憶―
下野国足利荘
 下野国足利荘の開発と交通 田中奈保
  【現地ガイド】 下野国足利荘を歩く

上野国新田荘
 上野国新田荘の水田景観と新田氏 髙橋傑
  【現地ガイド】 上野国新田荘を歩く

安房国柴原子郷
 安房国長狭郡柴原子郷と鎌倉府 植田真平
  【現地ガイド】 安房国柴原子郷を歩く

越中国般若野荘
 薬勝寺大般若会と越中国般若野荘 黒田智
  【現地ガイド】 越中国般若野荘を歩く

第Ⅱ部 畿内近国―領主と向き合う人々―
山城国伏見荘
 『看聞日記』に描かれた中世村落―山城国伏見荘の村々― 清水克行
  【現地ガイド】 山城国伏見荘を歩く

大和国河上荘
 地名からみる東大寺領大和国河上荘 西尾知己
  【現地ガイド】 大和国河上荘を歩く

大和国栄山寺領
 大和国栄山寺領墓山と「栄山寺々中幷山林絵図」―小島村との関係を中心に― 下村周太郎
  【現地ガイド】 栄山寺と墓山を歩く

紀伊国神野・真国荘
 紀伊国神野・真国荘の立券と在地の動向 高木徳郎
  【現地ガイド】 紀伊国神野・真国荘を歩く

若狭国太良荘
 鎌倉期における若狭国府中域の構造と太良荘 大澤泉
  【現地ガイド】 若狭国太良荘を歩く

第Ⅲ部 西国―切り拓かれる大地―
播磨国矢野荘
 播磨国矢野荘における下地中分と名体制 赤松秀亮
  【現地ガイド】 播磨国矢野荘を歩く

備中国新見荘
 検注帳の反復記載と開発・景観―備中国新見荘の帳簿と現地― 似鳥雄一
  【現地ガイド】 備中国新見荘を歩く

讃岐国善通寺領
 「讃岐国善通寺領絵図」調査ノート 守田逸人
  【現地ガイド】 讃岐国善通寺領を歩く

筑後国水田荘
 筑後国水田荘の開発と「村」の枠組み 貴田潔
  【現地ガイド】 筑後国水田荘を歩く

豊後国田染荘
 重要文化的景観と豊後国田染荘 海老澤衷
  【現地ガイド】 豊後国田染荘を歩く

あとがき

執筆者一覧
プロフィール

海老澤衷(えびさわ・ただし)
1948年生まれ。早稲田大学文学学術院教授。専門は日本古代中世荘園史研究、アジア水稲文化研究。
著書に『荘園公領制と中世村落』(校倉書房、2000年)、「荘園から城下町へ―継承されるハザードへの対応と流通文化―」(海老澤衷編『中世荘園村落の環境歴史学―東大寺領美濃国大井荘の研究―』吉川弘文館、2018年)、論文に「和名抄郷の持続性と自然頭首工」(大山喬平・三枝暁子編『古代・中世の地域社会―「ムラの戸籍簿」の可能性―』思文閣出版、2018年)などがある。

書評・関連書等

★広告情報
「朝日新聞」(2019年2月23日)にサンヤツ広告を掲載しました。

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