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古文書の様式と国際比較

小島道裕・田中大喜・荒木和憲 編/国立歴史民俗博物館 監修
ISBN 978-4-585-22272-9 Cコード 3020
刊行年月 2020年2月 判型・製本 A5判・上製 432 頁
キーワード 文化史,東アジア,日本史,古代,近世,中世

定価:8,580円
(本体 7,800円) ポイント:234pt

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書籍の詳細
東アジア古文書学構築のために―

いまを生きるわれわれに歴史の一場面を伝えてくれる史料、古文書。
そこに記された内容のみならず、文字の配置や大きさ、料紙の選択、印の位置など、「モノ」として残るその形もまた、古文書の持つ様々な意味と機能を伝える貴重な情報源である。
古代から近世にいたる日本の古文書の様式と機能の変遷を通史的・総合的に論じ、また、文書体系を共有するアジア諸国の古文書と比較。
日本の古文書の特質を浮き彫りにし、東アジア古文書学の構築のための基盤を提供する画期的成果。

掲載図版120点超!カラー口絵では、古文書の様式を分かりやすく図解。

2018年秋に国立歴史民俗博物館にて開催され、SNS等でも大きな話題となった企画展示「日本の中世文書―機能と形と国際比較」。その関連シンポジウムおよびフォーラムを一書にまとめた貴重な一冊。歴史ファン・古文書ファン待望の一冊。

 

 

目次
《カラー口絵》図解でわかる文書様式

はじめに  小島道裕
第1部 日本の文書様式とその変遷
1 古代の文書と中世への展開
 古代日本における「文書」の誕生  小倉慈司
 「詔勅」における口頭伝達の役割  仁藤敦史
 中世日本における書状の広がり―古代書状論・「公文書化」論を中心にして  佐藤雄基

2 中世文書の諸相
 将軍の文書と武士団の文書  田中大喜
 寺院文書の特性―衆議文書の形成とその背景  横内裕人

3 戦国大名の文書と近世への展望
 戦国大名の文書と天下人の文書  金子拓
 戦国大名の印判状について―北条氏の「虎の印判」は東アジア標準か  小島道裕

第2部 東アジアの古文書と日本の古文書
1 韓国の古文書をめぐって
 朝鮮王朝の国王文書  川西裕也
 日本と韓国の署名・花押比較 朴竣鎬(稲田奈津子訳)
 朝鮮時代における私人間の契約文書―様式と特徴を中心に  文叔子(稲田奈津子訳)
 東アジア古文書の中の画指 三上喜孝

2 中国の古文書をめぐって
 中国古文書学概論―公文書の様式研究を例に  黃正建(江川式部訳)
 明清時代の「信牌」  阿風(黄素英訳)
 日本古代における中国文書様式の受容と変容  丸山裕美子

3 東アジアの文書と外交の文書
 中世日本の往復外交文書―十五~十六世紀の現存例を中心として  荒木和憲
 安南日越外交文書の様式と伝来  藤田励夫
 イルハン朝(モンゴル支配期イラン)の公文書  四日市康博

総括 文書実践としての中世文書史  高橋一樹
あとがき  小島道裕
執筆者・翻訳者一覧
プロフィール

小島道裕(こじま・みちひろ)
国立歴史民俗博物館・総合研究大学院大学教授。専門は日本中近世史。
主な著書に『戦国・織豊期の都市と地域』(青史出版、2005年)、『信長とは何か』(講談社選書メチエ、2006年)、『中世の古文書入門―読めなくても大丈夫!』(河出書房新社、2016年)などがある。

田中大喜(たなか・ひろき)
国立歴史民俗博物館・総合研究大学院大学准教授。専門は日本中世史。
主な著書に『中世武士団構造の研究』(校倉書房、2011年)、『日本中世史入門―論文を書こう』(共編著、勉誠出版、2014年)、『新田一族の中世―「武家の棟梁」への道』(吉川弘文館、2015年)などがある。

荒木和憲(あらき・かずのり)
国立歴史民俗博物館准教授。専門は日本中世史・東アジア交流史。
主な著書に『中世対馬宗氏領国と朝鮮』(山川出版社、2007年)、『対馬宗氏の中世史』(吉川弘文館、2017年)、論文に「文永七年二月日付大宰府守護所牒の復元」(『年報太宰府学』2、2008年)などがある。

書評・関連書等

★書評・紹介★
「日本歴史」第885号・2022年2月号(2022年2月1日発行)に書評が掲載されました。
 →評者:橋本雄氏(北海道大学大学院文学研究院教授)

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