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武田信玄・勝頼の言動・合戦記事・思想を記し、のち、甲州流軍学の聖典として親しまれた『甲陽軍鑑』。その最善本「三井家旧蔵土井忠生本」に校訂、註を付した。歴史・語学・文学研究者必携の「校註 甲陽軍鑑」、いよいよ刊行開始!
酒井憲二(さかい・けんじ)昭和3(1928)年1月15日、酒井與蔵・美世里の長男として、福井県今立郡北中山村川島(現鯖江市川島町)に生まれ育つ(「川島」は『太平記』に8度も名の出る川島惟頼公の在所)。北中山尋常高等小学校(卒業時は「北中山村国民学校」)・福井師範学校(小学校入学から終戦まで11年半、無欠席)・日本大学文学部国文学科(二部)をそれぞれ主席で卒業。文学博士(日本大学第4003号)。鯖江市中央中学校、東京都墨田区言問小学校、都立小松川高校・上野高校〔いずれも定時制課程〕教諭、山梨県立女子短期大学(現山梨県立大学)講師、図書館短期大学助教授(図書館大学(仮称)創設準備室委員)、図書館情報大学(現筑波大学図書館情報メディア研究科)教授(大学院担当科目は書誌学特論1、及び、日本大学文理学部にて国語学演習)、調布学園女子短期大学(日本語日本文化学科)教授・学長(8年間、調布学園短期大学人間福祉学科一期生の卒業と共に退任。52年間の教職を閉じる)。現田園調布学園大学名誉教授。東洋文庫研究員。『新明解国語辞典』編集委員。主著『甲陽軍鑑大成』全4巻(本文篇上下・索引篇・研究篇、後に影印篇上中下を加えて全7巻、1994~98年、汲古書院)により「新村出賞」(第14回)と「やまなし文学賞(研究評論部門)」(第4回)を受賞。他に、『図書寮本類聚名義抄漢字索引』(1972年、『訓点語と訓点資料』47所収、後に勉誠社『図書寮本類聚名義抄』に収載)・『実語教童子教―研究と影印―』(1999年、三省堂)・『老国語教師の「喜の字の落穂拾い」』(2004年、笠間書院)等の編著がある。なお、平成16(2004)年春の叙勲には瑞宝小綬章授章の榮に浴している。