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天照大御神・賀茂皇大神に仕えるため、伊勢の斎宮・賀茂の斎院に赴いた未婚の内親王・女王は「斎王(いつきのひめみこ)」と呼ばれる。古代から中世まで数百年にわたる歴代の斎王たちの数奇な生涯を辿り、そこで花開いた文雅の世界を歴史の記録と和歌・物語から解き明かす。
所京子(ところ・きょうこ)京都女子大学大学院文学研究科修士課程(史学専攻)修了。岐阜聖徳学園大学名誉教授(非常勤講師)。博士(文学、愛知学院大学、平成4年)。著書に『斎王和歌文学の史的研究』(国書刊行会、平成元年3月)、『斎王の歴史と文学』(国書刊行会、平成12年3月)、『平安朝「所・後院・俗別当」の研究』(勉誠出版、平成16年4月)、『ゆづりは』(総合出版社「歴研」平成28年6月)、校訂に『新訂 女官通解』(浅井虎夫著、講談社学術文庫、昭和60年2月)がある。
「週刊文春」(2017年5月18日)の「私の読書日記」にて、本書の紹介文が掲載されました。(評者:酒井順子(エッセイスト))