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白居易自らの意思による編纂の形態を残し、のちにその意義が認められ、『四部叢刊』にも採用されるに至った、日本元和四年(1618)那波道圓刊の古活字版「那波本 白氏文集」。
全篇を完備し、かつ旧鈔本を参考にした多くの書き入れがあり校勘に資する最善本、宮内庁書陵部蔵本を影印。利用の便を鑑み、現在の主要校本との対照検索の可能な索引を附した。
「白詩研究には旧編成を保持する那波本を是非とも使用すべきである」 太田次男博士
*「那波本 白氏文集」とは
元和四年(1618)那波道圓刊の古活字版『白氏文集』を指す。本文は南宋本の系統を引き、現在中国国家図書館所蔵の紹興刊行の南宋初期本と双璧を為すテキストである。また、前集・後集本・続後集本の旧編成をとどめている数少ないテキストの一つである。
同系のテキストは中国では既に失われ、朝鮮刊本が現存しており、銅活字版と製版本の二種類の全集本が存在する。但し、銅活字本は現在では日本の宮内庁書陵部蔵本が一本存在するのみであり、那波本は同系統の銅活字本を底本として作られたと現在では考えられている。 - 目次
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