カートは空です。
数多い唐代文学の殆どが亡失し、現在の研究者は宋版や明版に拠らざるを得ない。しかし白氏文集のみは例外で、わが国には平安時代に唐版諸本が流入し、金沢文庫本をはじめとして多くの旧鈔本が現存する。本書は筆者が長年の間、主要な伝存本類をほぼ網羅的に調査・研究し、作品集の編成をはじめ本文間の異同など写本・版本間でこれを比較検討、校勘作業を行なってきた成果を集大成して大観し得るようにしたものである。