カートは空です。
戦前・戦後にまたがり日中文化交流の場であった上海。上海を描いた作家である芥川龍之介、横光利一、晩年を過ごした田村俊子、戦後の上海で生活をした堀田善衛ら作家たちの姿や、雑誌や翻訳事情などを発掘。日中双方の研究者によって、いまだ未解明な部分が多い近代東アジアの実像に迫る。
鈴木貞美(すずき・さだみ)国際日本文化研究センター教授。東京大学文学部仏文科卒。専門は、日本近現代文芸文化史。日本近現代文芸文化史の再編を進め、国際的に活躍。著書に『日本人の生命観――神、恋、倫理』(中公新書、二〇〇八年)、『「日本文学」の成立』(作品社、二〇〇九年)、『入門日本近現代文芸史』(平凡社新書、二〇一三年)などがある。李征(り・せい)復旦大学準教授。瀋陽大学日本語科卒。専門は、日本近現代文学、比較文学。主な著書に、『表象としての上海』(東洋書林、二〇〇一年)、『都市空間の叙述形態――日本近代小説文体研究』(復旦大学出版社、二〇一二年)などがある。