カートは空です。
古来、日本と朝鮮半島の間ではヒト・モノ・文化の往来がなされてきた。なかでも朝鮮半島からもたらされた書物は、そこに記された内容はもとより、装幀のありかたや活字印刷の方法など、さまざまな側面で日本の書籍文化に影響を与えてきた。東アジアの書籍文化を考える上での重要な結節点である韓国古典籍の見方・考え方を学び、韓国国立中央図書館所蔵の日本古典籍を繙くことで、日韓の書物による相互交流の諸相を明らかにする。
大高洋司(おおたか・ようじ)国文学研究資料館研究部教授。専門は日本近世文学、ことに後期小説。著書・論文に『京伝と馬琴―〈稗史もの〉読本様式の形成』(翰林書房、2010年)、「馬琴読本と「潤筆」」(『文学』1513、2014年5・6月号)、「八戸南部家の読本収集」(『読本研究新集』第6集、2014年6月)などがある。陳捷(ちん・しょう)国文学研究資料館研究部教授。専門は中国古典文献学、日中文化交流史。著書に『明治前期日中学術交流の研究』(汲古書院、2003年)、 『人物往来与書籍流転』(中華書局、2012年)、『琉球王国漢文文献集成』(高津孝と共編、全36冊、復旦大学出版社、2013年)などがある。