アジア遊学196
ブッキョウヲメグルニホントトウナンアジアチイキ

仏教をめぐる日本と東南アジア地域

大澤広嗣 編
ISBN 978-4-585-22662-8 Cコード 1315
刊行年月 2016年4月 判型・製本 A5判・並製 248 頁
キーワード 仏教,アジア,近現代

定価:2,420円
(本体 2,200円) ポイント:66pt

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書籍の詳細

東南アジア大陸部には、タイ、ミャンマー、ラオス、カンボジアに上座仏教、ベトナムや各地の華人社会には大乗仏教が伝播する。明治期から同地域と関わった日本の仏教者は、現地に赴いて経典を求め、あるいは出家して学僧・研究者として調査・旅行を行い、戦時中には日本軍の軍属など、様々な立場から関与した。戦後では、戦没者慰霊と親善交流に関わった仏教者があり、現在では、上座仏教の外国人仏教指導者が日本で活動を行い、現地で瞑想を実践し書物を著す日本人がいる。
過去150年間に東南アジア地域に関わった日本人仏教者の動向を軸にして、仏教をめぐる人と社会、地域間の動態と推移を総合的にとらえる。

 

 

目次
序文 大澤広嗣

第1部 交流と断絶
明治期日本人留学僧にみる日=タイ仏教「交流」の諸局面 林行夫
明治印度留学生東温譲の生活と意見、そしてその死 奥山直司
ミャンマー上座仏教と日本人―戦前から戦後にかけての交流と断絶 小島敬裕
日越仏教関係の展開―留学僧を通して 北澤直宏
【コラム】珍品発見? 東洋文庫の東南アジア仏教資料 岡崎礼奈
近代仏教建築の東アジア―南アジア往還 山田協太
テーラワーダは三度、海を渡る―日本仏教の土壌に比丘サンガは根付くか 藤本晃
オウタマ僧正と永井行慈上人 伊東利勝

第2部 日本からの関与
一九〇〇年厦門事件追考 中西直樹
大正期マレー半島における日蓮宗の開教活動 安中尚史
【コラム】金子光晴のボロブドゥール 石原深予
【コラム】タイにおける天理教の布教・伝道活動 村上忠良
インドシナ難民と仏教界―国際支援活動の胎動の背景にあったもの 高橋典史
【コラム】寺院になった大阪万博のラオス館 君島彩子
タイへ渡った真言僧たち―高野山真言宗タイ国開教留学僧へのインタビュー 神田英昭
アンコール遺跡と東本願寺南方美術調査隊 大澤広嗣

編集後記 大澤広嗣
プロフィール

大澤広嗣(おおさわ・こうじ)
文化庁文化部宗務課専門職、東洋大学文学部非常勤講師。専門分野は宗教学(近現代日本宗教史)。
主著に『戦時下の日本仏教と南方地域』(法藏館、2015年)、共著に『近代仏教スタディーズ』(法藏館、2016年)など。

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