カートは空です。
芸術志向の近現代絵画とは異なる中世絵画の特徴をふまえ、歴博甲本に描かれた主題、注文者、そして作者を明らかにする。絵の中に巧に隠された「歌・物語」の中に、制作を命じた将軍のメッセージが残されている。
小谷量子(こたに・りょうこ)早稲田大学教育学部教育学科卒業、公立中学校教員、京都造形芸術大学大学院芸術研究科修士課程(通信教育)、日本女子大学大学院文学研究科史学専攻博士課程後期修了。博士(文学)。現在日本女子大学文学部史学科学術研究員、東京家政大学非常勤講師。専門は日本中世史・日本美術史。主な論著に、威光山法明寺・近江正典編『雑司ヶ谷鬼子母神堂開堂三百五十年・重要文化財指定記念 雑司ヶ谷鬼子母神堂』(勉誠出版、2016年、共著)、「歴博甲本洛中洛外図屏風に見る三条西邸と近衛邸」(『都市史研究』2号、都市史学会、2015年)、「上杉本洛中洛外図屏風に描かれた将軍の行列」(『ヒストリア』257号、大阪歴史学会、2016年)、「「穴太記」の成立について」(『ヒストリア』275号、大阪歴史学会、2019年)などがある。
★書評・紹介★「日本歴史」(2021年4月号)に書評が掲載されました。 →評者:山本聡美氏(早稲田大学文学学術院教授)「毎日新聞」(2023年8月27日、京都面)「連載:室町の兄弟(69)」にて紹介されました。 →記事:竹中拓実氏(毎日新聞論説室)