ニホンアニメタンジョウ

日本アニメ誕生

豊田有恒 著
ISBN 978-4-585-27056-0 Cコード 0076
刊行年月 2020年8月 判型・製本 四六判・並製 240 頁
キーワード 評論,アーカイブズ,文化史,昭和

定価:1,980円
(本体 1,800円) ポイント:54pt

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書籍の詳細
世界に冠たる日本のAnimeはここから始まった―

1963年1月1日、『鉄腕アトム』のテレビ放映開始。
限られた人材、乏しい経験のなか、試行錯誤の連続を経て、日本アニメの創成期は幕をあけた。
手塚治虫をはじめとする日本アニメ黎明期を支えた人々との交流、とり・みきや出渕裕ら、いまなお第一線で活躍する錚々たるクリエイターの巣となったパラレル・クリエイションの日々…。
日本アニメのオリジナル・シナリオライター第一号として、『鉄腕アトム』『エイトマン』『宇宙戦艦ヤマト』など、エポックメイキングとなる作品とともに歩んだ筆者が、貴重なエピソード・お蔵出しの資料とともに伝えるアニメ誕生秘話!

 

 

目次
まえがき

第一章 手塚治虫との出会い。押しかけ原作を強要
手塚治虫に会いに行く
手塚式出版社回り
『宇宙塵』の月例会
リミテッドアニメ、バンクシステムという手法
アニメ版『アトム』

第二章 エイトマン誕生! 「細胞具」って、なに?
同期入賞の仲間たち
平井和正との切磋琢磨の日々
『エイトマン』誕生
『エイトマン』のテレビ化
シナリオの書き方
河島治之というスーパーマン
細胞具?
リアリティの重視
身の振り方を考える
超小型原子炉と賦活剤

第三章 シナリオがない!
手塚治虫の目配り
文芸課長・石津嵐
シナリオ地獄
「チョコレートを買ってきてください!」
「ラフレシアの巻」
人生最大の殺気

第四章 社長が消えた!
編集室への立てこもり
創作の秘密
盗作問題

第五章 アトム輸出。お茶の水博士は、ドイツ人?
『アトム』のアメリカ進出
ドイツ訛りの科学者

第六章 「イルカ文明の巻」視聴率トップ
戦うことをためらう主人公
社内公募でキャラクターを決める
出渕裕の「やられメカ」

第七章 手塚治虫とけんか別れ
虫プロの現場
美術部の重要性
ふたりの節子
アニメの音
優秀な人材
拡大路線
新番組『ナンバー7』
手塚の激怒
虫プロ退職

第八章 再びTBSへ―『スーパージェッター』『宇宙少年ソラン』
TBSからの要請
『スーパージェッター』の仲間たち
「タイムパトロール」の設定
大仇・ジャガー
久松文雄と長岡秀星の起用
もう一つのペンネーム
リーダー・福本和也
架空の歴史を創りだす
中島梓の誤解
またもや手塚を怒らせる
虫プロからの電話
手塚との和解
手塚治虫の受賞
第一次アニメブーム
『冒険ガボテン島』の設定
仲間たちのその後
主題歌の魅力
アニメ界から遠ざかる

第九章 『宇宙戦艦ヤマト』下敷きは西遊記
翻訳の仕事
本格的なSFアニメを
西崎義展との出会い
ハインラインのようなSFを
アニメ心に火がつく
原子の火
終末論に迎合する
「荒廃した地球」という舞台
『西遊記』を下敷きに
『宇宙戦艦ヤマト』の原作者
最初の小説版

第十章 パラレル・クリエーションのころ
星敬と土屋裕
パラレル・クリエーション発足
若いクリエーターたち
常連、とり・みき
田中良直と原田知世ファンクラブ
多才なメンバーたち
定義しにくい友人、田北鑑生
妻は相撲部屋の女将さん?
才能の差
社員旅行の思い出
ミニ版・ときわ荘

第十一章 日本アニメの将来
CGアニメの隆盛
アニメ創世記を後世に

あとがき
索引
プロフィール

豊田有恒(とよた・ありつね)
1938年前橋市に生まれる。慶応義塾大学医学部中退、武蔵大学経済学部卒業。1961年『時間砲』で第一回空想科学小説コンテスト佳作入賞。『エイトマン』『鉄腕アトム』など、黎明期のアニメ界にシナリオライターとして参加、日本アニメのオリジナル・シナリオライター第一号となる。以後、SF翻訳家を経て、SF作家として独立。87年、日本SF作家クラブ会長。2000年より島根県立大学教授。現在、同大学名誉教授。
著書に、『火星で最後の……』(早川書房)、『モンゴルの残光』(ハルキ文庫)、『倭王の末裔―小説・騎馬民族征服説』(講談社文庫)、『タイムスリップ大戦争』(角川文庫)、『崇峻天皇暗殺事件』(講談社)など小説多数。
また『なぜ中国・韓国は近代化できないのか』(勉誠出版、共著)、『韓国の挑戦』(祥伝社ノン・ブック)、『「宇宙戦艦ヤマト」の真実』(祥伝社新書)などのノンフィクション多数。
最近著に『統一朝鮮が日本に襲いかかる』(祥伝社新書)、『日本SF誕生―空想と科学の作家たち』(勉誠出版)。
訳書に、『天翔ける十字軍』、『魔界の紋章』(いずれもポール・アンダーソン著、ハヤカワ文庫)がある。

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