市民が参加・協働する図書館づくり
市民がまちづくりに取り組む方法には、「参加」と「協働」が挙げられ、近年、この方法を用いて、公立図書館を計画・設計・運営する事例がみられる。図書館の事例における「参加」とは、図書館の理念、基本計画や基本設計など図書館の設置にかかる一連のプロセスに市民が行政や設計者などと主体的にかかわることを指す。他方、「協働」とは、図書館開館後も市民が継続して図書館活動を支援していくために行政と役割分担しながら協力していくことを指す。
本書は、特に市民が図書館活動に参加・協働する状況を「市民とつくる図書館」と捉えて、関係者として携わった方々による具体的な取り組みを紹介することで、各図書館の開館に至るプロセスを明らかにする。
【本書の特色】
・市民が図書館活動に参加・協働する事例は、これまで図書館関係や地方行政関係の雑誌の一特集として取り上げられてきたものの、一冊にまとめられたものは見られず、まさしく本邦初のもの。
・図書館の計画・設計、開館後の運営に市民がどのように参加・協働して図書館をつくっていったのか実例を紹介。行政担当者のみならず、実際に図書館の設計に携わった建築家も寄稿。