カートは空です。
占領軍の検閲が厳しかった時代、大衆通俗雑誌であるがゆえに、そのいかがわしさ、偽物性、極端なエロ・グロ・ナンセンス表現によって、人々の欲望の本質と実態を暴き、まさに戦後を象徴する事象でありながら、その実態については明らかになっていない……。カストリ雑誌は戦後の雑誌出版文化にどのような役割を果たしたのか?主要30誌を解説、またそれらにまつわるコラムを収録。戦後占領期におけるカストリ雑誌の全貌を明らかにする。
石川 巧(いしかわ・たくみ)立教大学文学部教授。専門は日本近代文学。主な著書に『読む戯曲の読み方――久保田万太郎の台詞・ト書き・間』(慶應義塾大学出版会、2022年)、『幻の雑誌が語る戦争 『月刊毎日』『国際女性』『新生活』『想苑』』(青土社、2017年)、『高度経済成長期の文学』(ひつじ書房、2012年)などがある。カストリ雑誌編集委員会石川偉子、石川巧、大原祐治、大尾侑子、尾崎名津子、川崎賢子、河原梓水、片岡美有季、木田隆文、鈴木貴宇、高橋孝次、立尾真士、西川貴子、牧義之、前島志保、光石亜由美、宗像和重、山岸郁子、吉田則昭、渡部裕太(*五十音順)
★書評・紹介★「東京新聞」(2024年9月14日、13面)にて紹介されました。