カートは空です。
鎖国下の日本にオランダ船が運び込んだもの、運び出したものは何か。象やラクダ、更紗・織物・砂糖・ワイン、蘭書・洋紙などの輸入品から浮世絵・版画・地図、刀剣・甲冑、日本の桜などの輸出品まで…。オランダ船の乗船人名簿と積荷目録を紐解き、入港時に運び込んだ海外情報、出航時に運び出した人・物・情報を明らかにする。日蘭交流四〇〇年を総括。
片桐一男(かたぎり・かずお)1934年(昭和9年)、新潟県に生まれる。1967年、法政大学大学院人文科学研究科日本史学専攻博士課程単位取得。文学博士。現在、青山学院大学文学部名誉教授。公益財団法人東洋文庫研究員。青山学院大学客員研究員。洋学史研究会会長。専攻は蘭学史・洋学史・日蘭文化交渉史。主な著書に『阿蘭陀通詞の研究』(吉川弘文館、角川源義賞)、『杉田玄白』(吉川弘文館人物叢書)、『蘭学家老 鷹見泉石の来翰を読む─蘭学篇─』(岩波ブックセンター、ゲスナー賞)、『知の開拓者 杉田玄白―『蘭学事始』とその時代―』(勉誠出版)、『伝播する蘭学―江戸・長崎から東北へ―』(勉誠出版)、『江戸時代の通訳官―阿蘭陀通詞の語学と実務―』(吉川弘文館)、『勝海舟の蘭学と海軍伝習』(勉誠出版)、『シーボルト事件で罰せられた三通詞』(勉誠出版)、『出島遊女と阿蘭陀通詞』(勉誠出版)、『カピタン最後の江戸参府と阿蘭陀宿―歩く、異文化交流の体現者』(勉誠出版)、『杉田玄白と江戸の蘭学塾―「天眞樓」塾とその門流』(勉誠出版)などがある。