カートは空です。
「全体小説」の可能性にこだわり続けた方法的な作家《戦後派》として半世紀近くの旺盛な作家活動を展開した野間宏を、「肉体・性欲」の問題と「エゴイズム」との関係、あるいは文学的閲歴などをもとにその全体像を描き出す。