シイカトイメージ

詩歌とイメージ

江戸の版本・一枚摺にみる夢
中野三敏 監修/河野実 編
ISBN 978-4-585-29045-2 Cコード 3091
刊行年月 2013年5月 判型・製本 A5判・上製 500 頁
キーワード 出版,浮世絵,美術,文化史,古典,江戸,近世

定価:11,000円
(本体 10,000円) ポイント:300pt

 品切 
書籍の詳細
日本近世の出版文化に見る詩歌と絵の交響

「詩歌(和歌・狂歌・俳諧・漢詩)」と「イメージ」が響き合う近世の諸作を、画と文の連関・絵師と俳諧師との関わり・制作に携わった版元や彫師など、多角的な視点から捉え、国文学・美術史の最新の知見を示す。

 

 

目次
はじめに 中野三敏 
多色摺り絵俳書について 雲英末雄

一 江戸初期の諸相
菱川派における歌仙絵の制作について―古典画題の俗化― 阿美古理恵
歌書の刊・印・修―『百人一首像讃抄』の場合― 神作研一
英派の絵俳書 佐々木英理子

二 江戸中期の彩り
錦絵が絵本になる時―鱗形屋・蔦屋とその周辺― 浅野秀剛
若冲と大典―「素絢石冊」、「玄圃瑤華」の画と詩― 門脇むつみ
画譜の中の漢詩―『建氏画苑』を中心に― 池澤一郎
鈴木春信の雅―古典和歌と錦絵― 田辺昌子
北尾重政の絵入俳書―さまざまな画文交響― 日野原健司
西村定雅の秋懐紙―寛政期の京都絵俳書― 田邉菜穂子
上方絵師と狂歌絵本―丹羽桃溪と宮本君山を中心に― 高杉志緒
北斎画『絵本隅田川両岸一覧』の刊年をめぐって 小林ふみ子

三 江戸後期から明治期への展開
上方の大奉書一枚刷り摺物 中野三敏
俳諧摺物の書肆に関する予備調査 スコット・ジョンソン
近世後期俳諧一枚摺事情―松幺斎丁知を例として― 伊藤善隆
明治前期の俳諧摺物事情―庄司唫風『花鳥日記』から― 加藤定彦

【資料】彩色への道を開いた黎明期の刻工たち―彫師吉田宇白を中心に― 河野実

あとがき 河野実
プロフィール

中野三敏(なかの・みつとし)
1935年生まれ。九州大学名誉教授。日本近世文芸専攻。現在はボストン美術館(絵本・画譜)、ホノルル美術館(リチャード・レイン文庫)等の整理と目録編集に携わっている。
著書に『戯作研究』(中央公論社、1981年)、『十八世紀の江戸文芸』(岩波書店、1999年)、『江戸狂者伝』(中央公論新社、2007年)などがある。

河野実(こうの・みのる)
1947年生まれ。鹿沼市立川上澄生美術館館長、日本大学芸術学部非常勤講師。版画の技法史。

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